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サッカー本大賞読書感想文

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『サッカー本大賞』読書感想文キャンペーンとして、サッカー本大賞2024優秀作品である対象作品11作品を読んで、noteへ読書感想文に「#サッカー本大賞読書感想文」を添えて投稿して…
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#サッカー本大賞

それでも前を向く~サッカー本大賞受賞作品~

 一週間前に読んだ「オシムの遺産」(サッカー本大賞特別賞受賞作品)がとても良かったので、…

百日草
6か月前
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オシムの遺産~彼らに授けたもうひとつの言葉~

 日本サッカー界に多大な影響を与えた元日本代表監督、元ジェフユナイテッド市原監督であった…

百日草
6か月前
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書評 #93|オシムの遺産(レガシー)彼らに授けたもうひとつの言葉

 深い洞察による本質を見抜く力。イビチャ・オシムを一言で表現することはおこがましい。その…

yushin_ito
6か月前
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書評 #92|ドイツサッカー文化論

 ドイツのサッカーを大局から細部まで見つめた一冊。ドイツ人のメンタリティについて繰り返し…

yushin_ito
6か月前
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書評 #91|フットボールヴィセラルトレーニング 無意識下でのプレーを覚醒させる先鋭…

 フットボールにおける個人の上達。人それぞれが異なる強みや弱みを持ちながらも、それらをい…

yushin_ito
7か月前
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書評 #30|フットボール哲学図鑑

 欧州の名だたるクラブを西部謙司の知識とセンスを駆使して簡潔に言い表していく。核心を突き…

yushin_ito
3年前
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書評 #33|クレイジーフットボーラーズ ピーター・クラウチが明かす プロサッカーの裏話

 イングランド代表やリヴァプールをはじめとする数々のクラブで活躍したピーター・クラウチ。長身フォワードが書き上げた本著は著者の視点で捉えたサッカーにまつわる秘話集であり、力が絶妙に抜けた自伝にもなっている。読みながら、”Laid-back”という言葉が何度も頭に浮かんだ。「くつろいだ」という意味だが、「素直」であり、「飾り気がない」という言葉のほうが肌に馴染む。  クラウチはデビッド・ベッカムでもなく、クリスティアーノ・ロナウドでもなければ、リオネル・メッシでもない。イング

書評 #29|ヘディングはおもに頭で

 主人公の松永おんは自身を”0.5”と表現する。子どもと大人の中間。そして、これといった肩…

yushin_ito
3年前
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書評 #35|組織的カオスフットボール教典 ユルゲン・クロップが企てる攪乱と破壊

 リヴァプールが近年示してきた強さの背景が凝縮された一冊。読後の感想として、以前からの印…

yushin_ito
3年前
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書評 #28|わたしはオオカミ 仲間と手をつなぎ、やりたいことをやり、なりたい自分に…

 文字の一つ一つに独立した力が凝縮している。女子サッカーにおいて一時代を築いたアビー・ワ…

yushin_ito
3年前
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書評 #32|「サッカー」とは何か 戦術的ピリオダイゼーションvsバルセロナ構造主義、…

 壮大なタイトルだ。読者を魅了し、先へと誘う文体も印象に残る。その工夫に、筆者の想像力や…

yushin_ito
3年前
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書評 #36|おもしろサッカー世界図鑑スペイン編

 スペインの歴史。そして、レアル・マドリードとバルセロナの歴史の要点を短時間で理解できる…

yushin_ito
3年前
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感想文『女の答えはピッチにある 女子サッカーが私に教えてくれたこと』

WEリーグが発足する2021年のサッカー本大賞を受賞した本書。帯の「韓国で「真のフェミ本」と話…

天守閣
3年前
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書評 #38|ルカ・モドリッチ自伝 マイゲーム

 レアル・マドリードとクロアチア代表で活躍し続ける、ルカ・モドリッチ。三五〇ページを超える彼の自伝を通し、「モドリッチがモドリッチである理由」の断片を理解できた気がする。  世界でも稀有な存在。それは間違いない。しかし、リオネル・メッシ、クリスティアーノ・ロナウド、ネイマールといった「頂点の頂点」に位置する選手たちと比べ、どうしても華やかさに欠ける印象を受けてしまう。それは単純な見た目によるものかもしれないし、得点に直結しないポジションのせいかもしれない。しかし、僕が抱いて