就活に悩む学生さんたちの声を読んで

noteで、就活について書いている学生さんたちの投稿を読むことが多い。
一応、採用担当として18年近く学生さんたちと向き合っているので、色々と気になることもある。Xなどでもいろんな学生さんらしき人たちのポストもみるが、Xでは成功事例などが多く、私の興味は薄かった。
でも、noteだと切実な悩みなどを書いている方もいて、企業側も早期化、早期化で早く対応しないと、いい人材が獲れない!みたいになっていますが、じゃあ、就職したい学生さんたちはそれをどう思っているのか?というのはずっと気になっていた。

ぴぴさんの投稿を読んで

ぴぴさんが「就活の早期化について思うこと」という投稿を上げていたので読ませてもらって、「やっぱりそうだよね!」と思うことがたくさんあった。早期化に踊らされているのは企業側だけじゃなく、学生の皆さんも同じなんよな!っていうことを知った。
もちろん、踊らされていると感じている方が今や少数派なのかもしれない。と思うところがあるけれど、それでも、いわゆる大手の就職支援会社による早期化の動きが加速していますよ!という営業に踊らされている感は否めないと常々感じているし、私個人としてはそういう社会の流れにのまれて、仕事をするのが嫌で、早期化対応は最低限のものにしている。

「ガクチカ」を問う企業。学生の本分は何か?って分かってる?

ここ10年ぐらいですか?「ガクチカ」という謎のワードが当たり前のように使われるようになったのは?「学生の時に力を入れたことを教えて下さい」っていうのは、面接における単なる導入であって、それが目的ではなかったはず。

面接の最初の質問として、
どんなことに興味があり、
どんな事に集中力をもって取り組む人なのか?
どういう事に対して、ストレスを感じる人なのか?
みたいなことを面接を通じて、お互いに理解をしていく。

というモノだったと思うんですが、時代が変わり、効率化を図るという大人たちの都合のいい表現で「ガクチカ」が重要!みたいな目的になってしまった。と私は勝手に想っています。採用担当者が、学生一人一人と向き合わないですよ!って宣言しているようなものだと私は思っています。
多くの学生さんが応募してくる企業の面接でそんな一人一人と向き合ってられるか?!というクレームが来そうですが、それは大人の勝手な都合ですよ!って言いたい。学生さんは必死なんですよ!自分たちだってそうだったでしょ?そういう経験をしてきたはずなのに、自分がいざ選ぶ立場になったら、「面倒だから、適当に。。。」なんて思っているとは言わないまでも、一人一人の学生さんとちゃんと向き合っていない会社が多くないですか?

私の会社に来る学生も「エントリーシート30社出しました!面接に進んだ会社は10社です!」みたいな人も少なくない。学生さんも必死なんですよ。だったら、採用担当者も必死になれよ!って思うんです。早期化対応で忙しくて、そんなのムリだよ!っていうんだったら、早期化対応を辞めれば良いんだよ!
そんなことしたら、いい学生が来てくれなくなるよ!っていう採用担当者さんがいたとしたら、「いい学生」ってどんな学生ですか?
「本当に学生が入社したい!って想ってくれているんだったら、いくら遅くても募集をしたら、来て欲しい学生さんが応募してくるんじゃないの?」って、本気で思っていますが、世の中、そうじゃないんですよね?

超大手企業が人材を獲りあうっていうのは結構なことですが、それを青田買いみたいにするから、おかしなことになってるんじゃないの?って思う。

学生の本分は「学びを広げること」だと私は考えています。

それは決してまじめに勉強しろ!というだけではありません。様々な経験をすることで、人としての学びを広げていくことが大事だということです。様々なことを自由に経験できるのは大学生のうちだけです。もちろん、研究活動に打ち込むこともできる。遊びまくることだってできる。授業をたまにサボって、みんなでドライブに出かけよう!とかっていうのも大学生だからこそできる自由な時間です。ただの遊びじゃ、何も学ばない!という人もいるかもしれません。私はそうは思いません。遊びの中でも、多くのことを学べます。部活動やサークル活動でも学びはあります。ガクチカで大人気のボランティア活動じゃないと、学べない?そんなこともないです。
自分自身が興味を持って、積極的にやっていれば、すべてのことで学びがあるんです。もちろん、いい学び、悪い学びとかいろいろあります。そういう中で、自分の中の価値観に気が付くということも重要な学びだと思います。

私が大学生だった頃は、飲み会・コンパを毎週やって、女の子をどうやって口説き落とすか?!みたいなことに必死になっている奴もいました。笑
今の大学生って、そういう飲み会とかコンパってしないっていう噂を聞きました。今はもう、マッチングアプリで彼女、恋人を探す!みたいな感じらしいですね💦
いやいやいや、昭和のおじさん丸出しで申し訳ないけど、そんなので出会った人と将来を共に過ごそうってなりますか?っていう疑念しかないです。
人対人ですよ。一緒に暮らし始めるようになったら、これまでの生活の完全に異物になるわけですよ。そんな人を受け入れることになるわけですが、そんなスマホなんていうモノを介さずに話したり、遊んだりして、駆け引きとかもしながら、お互いの理解を深めて、、、ってしないと難しくないですか?って思うんです。

そう、結婚相手を探すのと、就職先を探すことって、ほぼ同じだと思いませんか?私はそうだと思っているんです。
結婚してみないと分からないことっていっぱいあります。
つまり、就職してみないと分からないことっていっぱいあるわけですよ。

恋人(彼氏・彼女)のことを周りの人はいろいろと言ってくるかもしれません。でも、自分が好きになった人なんだから、周りに何を言われようとも好きだ!っていう気持ちがあればいいんですよ。お互いが好き同士だったら、それでいい!就職活動も同じです。

めちゃくちゃカッコいい男子に仲良くしてもらっていたら、友達から「遊ばれるだけだよ~!!」って言われて、えっ?!そんなことない!真剣に付き合ってるもん!!みたいな話とかってあるじゃないですか?そういう時に、スマホを介したメールやLINEだけの言葉のやり取りだけだったら、何とでも書けるんですよ。そうじゃなくて、2人で面と向かって話をすると、表情だったり、行動だったり、そういう言葉以外のところも含めて、相手が自分のことをどう思ってくれているのか?を感じることができる。そういう直接会って話をして、っていうのが非効率!みたいな考えが俺には理解できないんですけど、大学生のうちにいろんな人に出会い、いろんなところに行って、いろんなものを感じ、自分の将来について考えるきっかけを持ち、自分が60歳、70歳になった時に日本の社会がどんなふうになっているのか?自分はどこでどんな暮らしをしているのか?ということを考えて、じゃあ、自分が大学を卒業して社会人になる時に、何をしたいのか?学生という立場でやり残したことはないか?等を考えるのが就職活動だと思うんです。

もちろん、正解はないです。正解がないからこそ、自分で自分の人生の正解を捜しているんです。みんなが!!!何をもって正解とするか?は自分が決めることです。それを考えるのが就職活動なんじゃないの?って思うんですよね~。

取り留めのない話になってしまいましたが、みんな悩みをもって生きているのは、世代や性別に関係なく、みんな一緒だし、何かに流されて生きている人も少なくないんです。でも、その中で何か一つでも自分の信念みたいなものが必ずあって、それを突き詰めていけば、おのずと自分の中での正解ってみえてくるんじゃないかな?って思っているんです。

だから、深刻に悩まずに頑張って欲しいな~って思う。

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