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待望の長女誕生【産後】初めての育児

翌日には病室へ連れてこられた娘…

産後12時間後には、病室へ連れてこられた娘。何とか母乳を吸ってもらおうと、嫁も頑張るがなかなか母乳が出ない。とにかく2人でテンヤワンヤしていた。時間はどんどんと過ぎていきました。
本当に時間はあっという間に過ぎていった…。テンパってました。
午後には向かいのベットに新しい妊婦の人が入ったが、挨拶もせずにあゆみの対応に追われていた。
なかなか寝てくれず、20分おきぐらいに泣いてしまう状況。
2人で、あれこれと試してみるものの、あまりぐっすりと寝てくれない。

母乳が出るまで大変…ミルクという最大の味方

そして、夕方になってミルクが部屋に運ばれてきた。
『どうしても、足りないときはミルクをあげて下さい。ミルクは3時間おきでお願いします。』と、説明をされて、すぐにミルクをあげることにした。

そうすると、残さずきっちりと飲み干してくれた。

そして、娘が、ようやく少しは寝てくれるようになった。しかし、予断は許さない状況(2人にとっては、それぐらい過酷な作業でした)。
そして、娘が寝付いた17時ごろ、一度家に帰ることになりました。

嫁の祖父がひ孫を見に来たいということで、迎えにいきました。

お母さんとおじいちゃんを乗せて、一路病院へ。おじいちゃんが来てからも、あゆみはゆっくり寝ていました。
そして、この日は病院には内緒で俺も病院に泊まることにしました。

お母さんとおじいちゃんを一旦家に送り、夕食を済ませ、お風呂に入った。おじいちゃんは、何やら戦争中の話をしたいみたいで話しかけて、見事に捕まってしまいました。お母さんは、それを見て舌を出して笑っていました。
『助けてよぉぉ~。』って思いましたが、何とか自力で振り切り、再び病院へ向かいました。

病院に着くと、やっぱりあゆみは嫁の母乳に吸い付いていました。
嫁の乳頭は、赤く血がにじみ、痛そうですが何とかしようと必死でした。
『母乳が出るように、最初は出ないから赤ちゃんにいっぱい吸わせて…』と、助産婦さんに言われていたので頑張っていましたが、痛そうでした。

そうして、奮闘していた午後11時ごろにミルクを飲ませると、ようやく静かに寝てくれました。
ようやく、嫁と2人で顔を見合わせて、ホッとしました。

そして、俺は空いていたベットで眠りにつきました。嫁もあゆみを自分のベットに寝かせ、その横で眠りにつきました。しかし、心配であまり良く眠れません。2時間おきぐらいに、お互い眼を覚まして、あゆみの様子を見ていました。しかし、結局朝の5時過ぎまで、あゆみは6時間ばかりぐっすりと寝てくれました。2~3時間おきに母乳を飲ませてくださいと言われていましたが、また起こして寝付かないのも怖いので、そのままにして自分たちが仮眠をとるようにしました。

2人とも疲労困憊で誕生2日目の朝を迎えた。

7時には朝食が運ばれ、あゆみを何とか寝かしつけて、嫁は朝食をとりました。午前9時すぎ、朝の検温の時間です。看護婦さんが部屋に入ってきて、『どうですか?お乳は張ってきましたか…?』と、嫁に声を掛けてくれた。

そのあと、
『ご主人さんも心配なのは分かるけん、大部屋やけんなぁ、面会時間に来てくれるようにしてくれなぁぁ。』と注意を受けた。

その注意を受けて、
俺の中の緊張の糸が一気に途切れてしまった。

看護婦さんが、嫁のお乳の様子を観察して何かを説明している間、
俺は窓の外を眺め、込み上げてくるものを抑えるのに必死だった。

『確かに病院としては面会時間外に会いに来るのはもちろん、病院内に泊まることも迷惑な話だ。向かいに入った人は、その日の夕方に分娩室に入ってわずか35分の出産で、お母さんはかなりの出血をされたみたいで、そんな大変な中、俺がベットで横になっていたのだから、それは困るよなぁぁ。』
ということは、自分でもちゃんと理解できていた。
しかし、自分の中で抑えていた嫁とあゆみへの想いを止めることができなかった。看護婦さんのいる間は、じっと堪えていたものの、看護婦さんが病室を出て行った瞬間、あゆみをあやす嫁の目の前で大粒の涙を流してしまった。当然、それを見て驚くのは嫁だった。(そりゃ、そうですよね💦)

辛い陣痛に耐える嫁を目の前に何も出来なかった自分。

出産を終えてからも声を掛けてあげるぐらいしか出来なかった自分の無力さと、出産に耐えた嫁への感謝と労いの気持ちと、産まれてきたあゆみへの想いの全てが一気に飽和して涙とともに自分の無力さを痛感して胸が痛かった

本当に産まれてきてくれてありがとう。
嫁もあゆみも、2人とも愛している。感謝している。
嫁の苦しみをそばで少しは感じながら、待った18時間。
何も出来なかった自分が情けなかった。
変われるものならば、変わってあげたいという想いがあった。
本当に、無力さを感じた。
でも、無事に娘が産まれてきてくれて、本当に嬉しかった。
今までで最高の喜びを感じた。
そして、これから3人で夢を未来に育みたい。

夢を未来に育む少女に…、そして乙女に、そして夢を持った大人の女性に育ってくれることだけを願っている。
俺は多くを望まない。
あゆみが、将来、幸せになってくれれば、それでいい。

そういう想いを抑えていたが、
看護婦さんに注意されたことで、自分の気持ちを表現できない自分の羞恥心にも腹立たしく、涙を止めることができなかった。
その後、30分ばかり病院を離れ、ユキが行きつけのパチンコ屋さんの駐車場に車を止め、車の中で一人で大号泣した。
2日目からため込んでいた自分の中の多くの感情を吐き出し、大号泣した。そして、嫁とあゆみのもとに笑顔で戻っていきました。

本当に、新しい生命の誕生は、すばらしい。
結婚式をした時
『これで、嫁のことを俺が守ってあげなきゃいけないんだ。
 嫁のことを俺が幸せにしなければいけないんだ。
 嫁と2人で一緒に幸せになるんだ』と、喜びと責任を感じた。

今回も、あゆみには『よく産まれてきたね!』と想い、嫁には『よく頑張って、陣痛に耐えて、産んでくれて、ありがとう。』と言いたい。

産まれてきたあゆみの為にも、俺は一生懸命働き、嫁とあゆみには不自由をさせないようにしなければいけない。と、喜びと同時に、さらに自分の将来に対する責任感をより強くすることになったことは言うまでもない。

病室に戻った私に嫁が「ありがとう!」と笑顔で迎えてくれた。
そして「育児は永久就職だわ!私、会社辞めて、あゆみのためにお母さん、頑張るね!」って言った。
【えっ?!結婚する時も、妊娠した時も、子供が産まれて仕事は続ける!って言っていたやん・・・。ローンとかいろんなものの計画が・・・汗】

こうして家族3人での新しい生活がスタートを切りました(続く)

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