ほ、ほ、ほ〜たる来い
目指せスーパースター。蕎麦宗です。
一週間ほど前に自宅近くの小川にホタルが大量発生している、というので観に行った。パッと見でも4〜50匹はいるのではないかというくらいで、木々に沢山のホタルが止まった様子は、まるでツリーの電飾のようだった。
それ以来、すっかり蛍に執心して毎日のように通っている。世界遺産で知られた韮山反射炉の側に賀茂川さんという神社があり、その横の谷合いにあった休耕田が小川とともにせせらぎ公園として整備された。ゆっくり歩いても10分ほど。電灯のない真っ暗闇の田舎道を行くうちに、はっきりと夜目が効いてきて、神社の鳥居を過ぎる頃にはポツリポツリと蛍の灯火。
せせらぎの流れる音の向こうに、静かにゆっくりと光る蛍。そちこちでレモンイエローの明滅が重なり合い交わる。
蛍は恋する想いを伝えるために、どうして《光る》という方法を選んだのだろう。これだけ分かりやすく伝えてくれたなら、若き日々の奥手な自分でも、きっとオンナゴコロは手に取るように分かったのに。もっとも、幾つになっても男には理解できないのが、女心かも知れないけれど。
そんなことを考えながら見ていた目の前の1匹の蛍が、空へと高く飛んだ。視線を合わせて見上げた空には無数の星。今日はすっかり晴れ渡り、谷合いの梢の暗闇の向こうに、蛍と同じくらいの明るさの星達が煌めいている。
ふと、*ヘリノックスのアウトドアチェアと*ラガブーリンでも持ち込んで、川のへりの一本の小枝になって、蛍も星も眺めていたい、そう思った。
でも、今日は小寒くなって、蛍も減ってきた。そろそろ帰ろう。また明日来れるかな。梅雨が始まるまでの密やかなお楽しみ。
そんなわけで、今日もガンバラナシませう。
*ヘリノックス…折り畳みのチェアで有名なアウトドアブランド
*ラガヴーリン…僕が一番好きなスコッチウィスキー。スコットランドのアイラ島で作られるシングルモルト。
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