ドライブで種まき
目指せスーパースター。蕎麦宗です。
アルファロメオスパイダーを手にしたその時から、出来るだけ多くの人にこれに触れさせてあげたい、という思いがある。
オープンカーは決して一般的なものでなく、ましてや916スパイダーは25年も前の旧車なので、若者にとってはクラシックカーといっても過言ではない。それに触れることでなんらかの刺激が心の奥底に残り、いつかそうやって蒔いた種が花開き、実り、各々の人生において豊かさを生むと信じているからだ。
先日も親しい友人の娘さんを助手席に乗せてあげてドライブしてきた。中学生になりクルマに興味を持ったようで、そういえば自分も同様に中学生からだった。残念ながら親御さんは二人ともさほどクルマに関心がないようで、マイカーはファミリーミニバン。それではその子にしてみると物足りないのも致し方なく、日頃はすれ違うベンツやBMWの数や種類を語ってるらしい。
…なんていう話を聞いたので
『それならアルファロメオ乗ってみる?!』
と聞くと、一つ返事で
『うん』
で、後日。乗せてあげると大興奮。風を感じる、(着座位置が)低い、加速がスゴイ、(エンジンやマフラーの)音が良い、マニュアルシフトがカッコイイ、いつもと景色が違うなどなど本当に喜んでくれた。
すっかり実った黄金色の田んぼ道を通り、口野という地区にある狩野川放水路の脇のトンネルから海へと抜ける。淡島や三津浜の海を眺め再び田方平野に戻り三島へと帰る途中、対向車線のアルファロメオ147に乗った見知らぬ方が、すれ違いざまに大きく手を振ってくれた。思わずその子も手を振り返す。
『何!今の!手を振ってくれたよ!』
『アルファロメオ乗りの流儀だよ!お互いに珍しいクルマだから、その瞬間に友達みたいになるんだよ!』
そんな小一時間のドライブは、残念ながら渋滞が多くスピードだけは出しきれなかった。それでも存分にオープンエアーの体験ができ満足してくれたようだし、非日常にも感動したようだった。
中学生も、学年上がると共に微妙なお年頃。だから今のうち。ましてや僕にしてみれば、女子高生や女子大生では別の意味で微妙だ。こんな風に手放しに喜んでくれたのは、生まれた頃から知っているからではあるかもしれない。でも、いつか彼女が大人になり、自分で、あるいは彼とのドライブにオープンカーを選ぶという選択肢はきっとこういうことから始まる。
クルマ好きの子供達に、移動や運搬の手段としての自動車ではなく、《走る》・《移動する》ことそのものの根源的な楽しさを感じてもらえるのなら、いつでも誰でも乗せてあげたい。と、そう思えるのは自分がそういう刺激を多くの大人達から貰ってきたから。そんなこんなもまた【正解だらけのクルマ選び】に書いてありますので、ぜひご一読を。
では、ガンバラナシませう。
追記:その後…。その日の体験から両親への積極的なプレゼンが実り、マイカーが彼女の選んだレクサスのSUVになったそうです。めでたしめでたし。
#始めるスイッチ #オープンカーでドライブ #子供たちの未来のために
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