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人と人とのラグランジュ点
『人類が増えすぎた人口を宇宙に移民させるようになって、既に半世紀が過ぎていた。地球の周りの巨大な人工都市は人類の第二の故郷となり、人々はそこで子を産み、育て、そして…』
1979年にテレビ放映されたアニメ《機動戦士ガンダム》の冒頭のナレーションはSFの世界を超え、リアルな未来像を予感させていた。
典型的なファーストガンダム世代である僕にとっても印象深い物語で、遠くない未来に地球から程近い宇宙に沢山のスペースコロニーが建造され、人類の移住が為されるようになるのだと思っていた小学生の頃。
ラグランジュポイントはその時に覚えた言葉で、正確には《ラグランジュ点》といい、天体力学における『天体同士の重力で釣り合いが取れる「宇宙の中で安定するポイント」』を表す用語だ。先のスペースコロニーはアニメの設定の中でそういった場所に置かれ、地球や他のコロニーとの平衡を保っていた。
で、いきなり何故にこの話を思い出したのか。というのは、つくづく人と人との距離感は簡単でなく、今回のコロナ禍でも随分と分断や行き違いが起きている事に心痛めているからだ。
引き合い過ぎれば、衝突して終わるリスクもある。逆に距離が離れ過ぎれば再び関わることなく、彗星のように遠ざかってゆくかも知れない。しかし、出来ることならば関係を保ったままに親しくありたいもの。
ラグランジュ点のように釣り合い、安定した距離感で人と人とが関われる事が理想ではある。けれど、それは中々難しいことだ。友人知人、同性同士であっても、また男と女だったらなおのこと難しい。
なんだか、徒然なるままに書き尽くしている気分になってきた。きっと答えは見つからないだろう。兼好法師も同じように難問だと思ったのだろうか。それとも答えをくれるのだろうか。
まぁ、考えても仕方のないことも叶わぬこともあるものだ。
さてと、ガンバラナシませう。
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