竹下 想

美術家/デザイナー 合同会社galleryMain|Schooデザイナー http://sotakeshita.com/

竹下 想

美術家/デザイナー 合同会社galleryMain|Schooデザイナー http://sotakeshita.com/

マガジン

  • デザイナーのギャラリー日記(仮)

  • デザインで試したことノート

    デザイナー個人としても、デザインチームとして未熟。思考を構造化するために試したことをまとめるノート(超不定期)

  • 芸術写真の学校 「Plot」まとめ

    2019年2月に開講予定の芸術写真の学校 「Plot」についての情報をまとめます

最近の記事

デザイナーの業務!

デザイナーの業務ってなんだろう?次々と増えて行く仕事。一度自分なりに定義したい。 そう、だからイニシアティブをとるのは計画家であり、建築家であり、技術者なのだ。仕事に取りかかって欲しい。たがいに抑制し合ったり、他人の犠牲で得を使用などとはしないで欲しい。そんな偏った成功は、ますます先の短い物になるだろう。これこそ、進化が自らを用い、私たちにあきらかにしようとしている、シナジーのルールなのだ。これは人間がつくった法ではない。宇宙を司る知性の完全さが生みだした、限りなくも協調的

    • 運営と哲学

      芸術と関わる以上、哲学の知識が必要になる。哲学の仕事が芸術に影響を与え、逆に芸術が哲学に影響を与えることもある。表現できることが違うからこその関係性がある。 そして、当然、作家が始めたギャラリー経営にも、制作で学んできた哲学が影響する。galleryMainの運営メンバーと出会った時も、そんな話から初まった。私は #表現の“話”をしよう という、コミュニティを運営している。このコミュニティの構想は、galleryMainで行っていた学生の写真チームがベースになっている。そこ

      • 「ギャラリー」ってなに?『デザイナーのギャラリー日記』4

        制作サイドの人間だから、ギャラリーを運営する側である画商、ギャラリスト、学芸員などの職業の中身を知らない。構造を理解しないと仕事はできないので取り敢えず本でも読む。参考になりそうな本を探してリスト化しました(なのでほとんど未読です) 4分の1読んで積読になっている「写真をアートにした男: 石原悦郎とツァイト・フォト・サロン」。どこまでが演出か分からないので、読み物として苦手なタイプだけど、写真がギャラリーに作品として並ぶようになった歴史を知るのに丁度良さそう。 ギャラリス

        • 「ギャラリー」ってなに?『デザイナーのギャラリー日記』3

          6年、企業のデザイナーとして働いた。4月からは独立して週の半分を企業で。もう半分をギャラリーで。働き方を変えた。今風の働き方には興味がない。ただ、アーティストとして作品を作れる環境が欲しかった。 まだ京都に来て半月しか経っていないが、ギャラリーに行けば作品の制作に関わる話が毎日行われている。会社員としての仕事に刺激があるないの優劣ではなく、アーティストが作品を作る上での思考回路や執着心は、種類が違う。個々がまったく違った執着心を持ち、勝手に探求している。組織だと、どうしても

        マガジン

        • デザイナーのギャラリー日記(仮)
          5本
        • デザインで試したことノート
          8本
        • 芸術写真の学校 「Plot」まとめ
          1本

        記事

          「ギャラリー」ってなに?『デザイナーのギャラリー日記』2

          galleryMainには、田舎の縁側のようにふらっと人が訪れる。家がない写真家が故郷へ帰って来たかのように在廊しプリンターを起動させ、遠方から来た写真家が居心地良いと言い滞在し、妊婦の人は世間話に、みな友達に会うかのような感覚でギャラリーを訪れる。そして、ただの雑談は長い話を通じて、深い話に変わっていく。毎日、アイデアに溢れている。 「ギャラリー」と言うよりも「コミュニティー」だと伝えた方が通じるかもしれない。人と人の繋がりに重点を置いたオーナー中澤さんのやり方は、ギャラ

          「ギャラリー」ってなに?『デザイナーのギャラリー日記』2

          「ギャラリー」ってなに?『デザイナーのギャラリー日記』

          ギャラリーってなに?美術家として活動しているから最低限のことはわかる。運営する側に回ることで初めてお金や人の流れが具体的に見えてくる。私が勤め始めたgalleryMainが特殊なのかもしれないが。私の仕事はデザイナー。ならば言葉に落とし込み伝えて行くことも仕事の内。日報のような日記として、記録してみることにした。ちなみに毎日書くつもりはない。 背景を少し説明すると、6年住んだ東京を離れて、京都で暮らしはじめた。写真家や美術家を育成するスクールPlot Art Schoolを

          「ギャラリー」ってなに?『デザイナーのギャラリー日記』

          読書2020

          読んだ本の備忘録。普段プライベートでメモしてるものを公開することにしました。今年は、SFか文芸の間に芸術書、デザイン書、ビジネス書を挟んで読んでいく予定です。随時更新。 ニューロマンサー ハヤカワ文庫SF / ウィリアム・ギブスン サイバーパンクと言えばの一冊。話はシンプルだけど、電脳空間やら千葉シティやら、未知の世界を認識する想像力が必要とされ、脳味噌がはち切れそうになる。半分くらいしか内容が入ってこなかったけど、気持ちは高ぶる。ちなみに、マルセル・デュシャンの大ガ

          表現の話をしよう 12月編

          『表現の話をしよう』は表現者を結ぶコミュニティ。 元を辿れば2011年に室田君とgalleryMain中澤さんの二人が始めた学生写真団体FLATがもとになっている。その後、現代美術に接近したり、写真塾と名打ったり、形とメンバーが代わりながらも緩やかに続いてきた。 2018年に『写真の話をしよう』と名前を変えて再発進し、今の形に落ち着いた。最初はことさんと初めて、その後に紅たえこが加わり運営している。昔から変わらないルールはふらっと寄れるように無料で、持ってきた作品について

          表現の話をしよう 12月編

          デザイナーとしてのコンセプト

          “らしさ”の複合体を作る ー  手紙だと154mm x 107mm、Twitterだと140文字、その枠の中に何を込めるか試行錯誤する。言いたいことを全て書き出したところで、その中に“らしさ”が無ければ無数にある商品の中で薄れ何もなかったことになる。資本主義とはそもそも、貨幣によって商品を等価値に変換していった。それはつまり多くの商品の中に埋もれていくこと、それに対抗するためにはメッセージを届ける相手に名前と“らしさ”を伝え無名の商品から固有名へと変化させていく必要性がある

          デザイナーとしてのコンセプト

          「言葉にできない表現はありますか?」デザイナーとエンジニアに聞いてみる

          「お!」「ゴロゴロ」「にこにこ」日本語は擬音語が発展していると言われています。アウトプットを説明するときにどうしても使いたくなる言葉です。しかし、本当に重要なことはこの擬音語に隠れているのでは無いでしょうか?既知の体験を超えた、新しい世界を生み出すための源泉は何なのか。 今回は上司に当たるはずの石渡 / Schooデザインユニットリーダー(写真左)と田沢 / Schooプロダクトオーナー兼エンジニア(写真右)のお二人にお話をお伺いしたいと思います。 タケシタ ソ(以下 ソ

          「言葉にできない表現はありますか?」デザイナーとエンジニアに聞いてみる

          GIFを作ってみる。2018年をアウトプットで振り返る1

          こんばんはSchooのデザイナーのソです! Schooのデザインチームは、プロダクト(UI/UX) とコンテンツ(グラフィック/ ブランディング)の2つに別れて仕事をしています。私は漏れなく後者を担当しています。 いつも真面目と不真面目の中間ぐらいで仕事をしています。何かチャンスがあれば試したい、やったことのないに手を出しています。というのも、作ってこそ立ち現れる批評的な視点を得るために、制作してみることにしています(イラストも初挑戦)。 GIFを試そうとしたのはサービ

          GIFを作ってみる。2018年をアウトプットで振り返る1

          「無限スクロールの終わる夜に」シリーズより

          こんばんは、美術家でデザイナーのタケシタです! 2018年11月にKOBE 819 GALLERY で個展を開催しました。作品の一部とステートメントを公開します。 「無限スクロールの終わる夜に」リクルートスーツに身を包み就活したり、就職したら通勤ラッシュで苦労する。周りに合わせておけば、わざわざ道を外れるよりも選択を簡略化でき、そういうモノだという共通見解が通用する楽さがある。 言及するまでも無く、写真を撮る障害は低く流通量は増えている。写真に特化したスマホアプリのIn

          「無限スクロールの終わる夜に」シリーズより

          “芸術写真”を実践するために

          芸術写真を実践する学校Plot(プロット)を立ち上げます。2019年の2月から京都での開講を予定しています。 こんにちは、美術作家でデザイナーのタケシタ ソです。学生の頃からお世話になっていgalleryMainにKG+から作家まで色々している中澤と芸術写真に対して誰よりも批評的な視点を持つ山崎と共同でスタートします。 写真学校と芸術家と職人 なぜ芸術写真なのか、国内には多くの写真を学ぶ学校があります。 ほとんどの学校で教えることは芸術ではなく、カメラマンになるための技術

          “芸術写真”を実践するために

          着飾らないで京都を歩く

          四条の小さなバーを出て、朝日の下の鴨川上る。 とりあえずで京都の目的地を決めている人はご一読ください。私は小中高(6年)と社会人で2年と計8年ほど京都に住んでいました。東京在住でたまに京都に帰ります。いつも必ず行く場所と買うお菓子があるので、派手さはありませんがはんなりご紹介します。 プロローグ 1. 建築家に愛される借景が残る円通寺 2. 世界遺産下鴨神社のお茶&お菓子 3. 鴨川 建築を学んだ身として、京都に行くと陰翳礼讃(谷崎潤一郎)の最後の一文にあるような文藝の

          着飾らないで京都を歩く

          3年前のポートフォリオ、私はこれで入社した

          今の実力を知るためにポートフォリオを掘り出して見ました。色々と赤ペンをつけたくなります。誰得か分かりませんが全ページ公開しているのでご参考にどうぞ!ちなみにデザイン関係の職についていなかったので、個人で請け負ったり自主企画が殆どです。 全ページはこちらより(データ重めです) Schooアドベントカレンダー3日目の記事でしたー

          3年前のポートフォリオ、私はこれで入社した

          Schooデザインユニットのレビュー方法

          Schooでは、課題を共有するために色々なデザインのプロセスにレビューを入れています。大まかにはデザイナー同士のレビュー、デザイナー以外を混ぜたレビューとあり、今回は前者を紹介します。 大したことはやっていません。大まかには3つ! ・Slackのデザイナー専用のレビューチャンネル / 気軽に相談 ・月1のデザインレビュー会 / リリースして見て振り返り ・必要に応じて不定期でレビュー / 長期プロジェクトなどで方向性の確認 まずはそこに行くまでの失敗を消化しておきます.

          Schooデザインユニットのレビュー方法