JKとインド
JKとインド。
どんな話か全くわからないけど、めちゃくちゃ気になる。
本屋で見かけた際、そのキャッチーなタイトルとポップな表紙に目を奪われました。思わず手に取り、数ページ読むと、その文才や表現の多彩さにすっかり魅力されました。
冒頭では、思春期真っ盛りの時期に、急遽インドに移住するというそれだけで面白いエピソードに加え、その時の感情をポップに表現している。本当にJKが書いたのかと、何度も目を疑いました。
また、著者の表現で描かれるインドの街並み、文化、思想、風土も魅力的で、等身大のJKの目線から語られることによる説得力にも驚かされます。
日本人が持つステレオタイプ的な"インド"とのギャップがエピソードと共に何十個も登場し、リアルなインドを味わうことができました。
前半はJKのエッセイとして楽しむことができる一方で、後半はエッセイというよりかはルポに近い内容になっており、いい意味で裏切られます。インドにおけるストリートチルドレンや、それを取り巻く周囲の環境や課題について、著者自身の活動を通して描かれている。この点も、決して大人びることなく、一人の高校生としての目線から語られていて、彼女の真剣さがとてもよく伝わりました。
本作を通して彼女のファンになってしまったので、いつの日かまた、何らかの形で彼女の文に出会えたらなと思います。