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愛すること

昔の私には「分からなかったこと」、最近そう思うようになった。

「愛することはその人の嫌いなところも好きになること。」

だと初めは思っていた。

そこから
「愛することはその人の嫌いなところがあってもその人と一緒にいたいと思うこと」
になって

今は

「愛することは相手の事と自分の事を思いやれること」

に変わった。

人によって考え方は違うし、人それぞれの答えはあると思う。でも私なりの今の答えはこれだ。

きっとこの先誰かと出会ったり何かと出会ったりして変わるんだろうとも思う。

私の答えがこうなったのは一つは夢を見なくなったからだ。

端的に言うと聞こえは悪いかもしれない。

私は昔から王子様が大好きだった。
完璧に完全に自分だけを愛してくれる人がいると本気で思っていた。

でも…そんなことは一切なかった。

元々私は独占欲が強い。
友人でも好きな人でも独占したいと思っていた。
独占=その人の一番になると言うことだ。
(密かに願っていたりはするでも現実的に難しい事を知っているし望みたくない)

月日が経つにつれてそれは本当に難しい事に気が付いた。

他と一切の関わりを断つということだから。

私にも大切な人はいるし、家族もいる、友達もいるし、好きなことをする時間も欲しい。

すごくわがままなんだけど、そうなると誰かだけを愛すると言うことは必然的に無理に等しい。

自分が出来ないことを相手に求めるのは違う。
そう思った。

逆に考えてみる、自分が何もかも捨てられるのか相手の為だけに尽くせるのか自分さえ殺して生きられるのか…。私は違った。出来ないと思った。

少し違う話をすると私は叱ってくれる人が好きだった。恋人として。
愛すると言うことは「嫌いなところがあっても一緒にいてくれる人」に変わっていたから。

それはちゃんと人として私を見てくれてると言うことだと思ったから。

「嫌い」と言うのは「好き」の裏返しと言うことはよく聞くが。
大抵の人は「嫌いなところがある」となると離れていくものである。
その方がお互いの為だったりすることもある。

それでも
「嫌いなところがあっても一緒にいてくれる人」
というのは
「嫌いなところがあったとしてもそれ以上に好きなところがある人だから」
だと思ったから。

ちゃんと私を見ていて好きになってくれたのだと感じられた。
だけれどやっぱり違ったのだった。
その人は不満を抱えていて私も抱えていてお互い別の方向を向いてしまったから別の道に行ってしまった。

最終的に私のダメな癖が独占欲の強さが相手の事を考えられなくなるまでになってしまってその恋は終わってしまった。愛されることに甘えてしまった。

その人に私を救ってと密かに願っていた。
つまり王子様になって欲しかったのだ。
白馬に乗って連れ出して欲しかったのだ。
そんなことはあり得ないと思いつつ期待してしまった。

彼にも彼の人生があり、彼にも彼の大切なものがあったのに。

後悔と怒りと悲しみと絶望が私を襲って一晩中泣いた。こんなに泣いたのは生まれたときくらいなんだろうと思った。

だからこそ今は思う、とても難しくて、とても大切なこと

「愛することは相手と自分を思いやること」

相手ばかりではダメで自分ばかりでもダメなこと
ちゃんと現実を受け止められること話し合いが出来ること二人で答えが出せること。

完璧なんてないし、ただの思い込みにならないために相手とコミュニケーションがとれることその時に本音をどんなに時間がかかったとしても話せること(本音の少し手前くらいまでは)

優しいだけでも厳しいだけでもなく、向き合って時にぶつかり合える人、そんな人になりたいなぁと思う。

愛する事は本当に難しいね。自分との戦いでもあるんだから。相手を通して自分も見えてくるんだから。それでも人を愛していたいと思えるようになって良かったと思うし、そう思っていたい。

#日記 #哲学 #語り #思ったこと

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