「3/12第3号」

案内
 こりもせず第3号を出すに至りました。前号は「社会福祉士・精神保健福祉士国家試験」合格発表日であったため、記事の内容を変更しましたが、今週配信分からは通常のものであります。よって話題が遅れている可能性がありますことをご容赦くださいませ。
 引き続き週刊で配信できるよう、こつこつ書いていけたらと思います故、引き続き宜しくお願いいたしいます。


1.「主体性」と「客観性」

 スペース上での勉強会を終えたある日、「コダックさんにぜひ質問したいことがある。」と言われた。緊張する場面である。質問は「主体性」と「客観性」のどちらを重視するか。と言うものであった。私は苦し紛れに弁証法を用いて考え続けると言ったが、その後別な方より「我々は客観性をもってクライエントに接し、クライエントの主体性を尊重する」と助け船を出したのである。我が舟は泥船であるから、この助け船に喜んで乗船するばかりである。スペースが終了した後、信仰ならどのように捉えるかと考えた。
 カルヴァン主義であれば、主権者は神にあるのだから、その価値は神に依存するといえる。つまり聖書観なりの価値観を重要視するだろう。アルミニウスはどうだろうか。人本主義的な立場であれば、むしろ主体的価値を優先するだろうとも考えられる。
 哲学と聞くとどうも頭を抱えがちであるが、「福祉哲学」というものがあるくらいだから、社会福祉の価値や思想にも大きな影響があるだろう。引き続き教えを仰ぎつつ、学びを深めるとする。

2.新カリキュラムのテキストに思うこと

 スペースでの勉強会と聞き、私は急いで市立図書館に向かい、「社会福祉の原理と政策」と「社会保障」等々合わせて4冊程度借りてきたのである。帰りの電車で我慢できずに、気になっている節をパラパラと読んだ。胸が躍っていることがよく分かる。学ぶとはこんなにも楽しいものかと、改めて感じるばかりであった。
 「社会福祉の原理と政策」序章2節と第2章2節が特に印象的である。なぜなら社会福祉の歴史や思想価値の重要性が説かれており、なおかつ嶋田啓一郎の力動的統合理論について触れていたからである。何より社会福祉理論について、分類した上で主要著書と鍵となる文章を引用するなど、大変丁寧な作りである。「現代社会と福祉」には、孝橋正一、岡村重夫とあるも、一気に仲村優一と飛んでいたため、非常に不満を持っていた。
 理論や思想は軽んじられ、政策や技術だけでなく、実践においても価値といった曖昧なものでなく、Evidence Based Practition に基づき定量化されている。誰かが「クライエントが数字になることに違和感がある」と研究そのもののイメージついて話していたが、まさにその通りである。
 社会福祉学は実践の学問であるから、数字ではなくクライエントやソーシャルワーカーの声だけでなく、実践の中にある理論や思想価値が重要である。
 だが、探究する者は、そう多くない。

3.勉強会をしながら思うこと

 最近はTwitter(現X)の音声配信サービス「スペース」にて勉強会に参加している。「社会福祉の原理と政策」という科目である。前カリキュラムでいう「現代社会と福祉」と言うところだろうか。テキストを読み進めながら、要約してディスカッションをするものだが、読み進めては戻りをしている状況である。これには理由がある。
 社会福祉の歴史を見た後、社会福祉の哲学や思想としてイデオロギーを学んでいるところである。これは社会体制を知ることとなるが、社会環境の変化によって社会福祉も変化しているのである。このことに気付かされたのだ。社会福祉やソーシャルワークは、人と社会環境に対して個別に意図的に調整するものである。人が変われば社会も変化し、社会が変われば人も変化する相互作用は、エコロジカルやシステム理論を想起させる。
 改めて日々学ぶことの重要性を感じながら、実直・誠実・謙虚に深めていくとする。

4.次回に向けて

 さて、色々と書き散らしたので、これくらいで筆を置こうと思う。
 こんな感じで書いていてもよいのかと、疑問に思いつつも、それでも書くことによって、自分自身がこの世に解き放たれるような気持ちになる。
 引き続きネタが尽きるまで、書こうと思う。

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