絵本紹介:絵本探求ゼミ3期③『ねこのジンジャー』シャーロット・ヴォーク
選書持参した本
『ねこのジンジャー』作:シャーロット・ヴォーク 訳:小島希里
出版社:偕成社(1997年)
ケイト・グリーナウェイ賞 1997年受賞
この絵本はテレサとねこのジンジャーのものがたり。
やさしいテレサと居心地の良い家で楽しく暮らしていたジンジャー。
ところがある日見知らぬこねこがやって来たのです。
テレサに「なかよくしてね」と言われたけれど、ジンジャーはそんな気持ちになれません。
我慢できなくなったジンジャーはとうとう家を飛び出して行ってしまいます。
心配して探しにいったテレサは、ジンジャーにあやまって、ごはんやかごもなんでも別々にすると言ってくれました。
ところがしばらくたって見に行くと、ジンジャーとこねこが仲良く遊んでいるのでありました。
内容はごくふつうの日常、登場人物も女の子とジンジャーとこねこだけ。
日常を描きながら「猫あるある」も描かれていて共感するかたがたくさんいるのではないでしょうか。
シンプルな洗練された絵で、猫もとても生き生きと描かれています。
背景はほぼ何も書かれておらず、とにかく「猫」に注目する効果があると思います。
とても素敵な絵本だとは思うのですがケイト・グリーナウェイ賞を受賞するインパクトはどこにあったのだろうと、まだ考え中です。