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Give And Take -「与える人はなぜ成功するのか」 by Adam M. Grant

Give And Takeは2013年に出版された自己啓発本です。洋書の自己啓発本の中でもかなり評価が高く、Good Readsという読書家向けのサイトでは驚異の星4を叩き出した名作です。
今回はGive And Takeを5年間以上洋書を読み続けてきた著者が書評としてレビューしていきます。

この記事の対象読者
✅ビジネス本・自己啓発本を英語で読んでみたい人
✅英語で読みやすいビジネス書が読みたい人
✅Give and takeの購入に迷っている人
✅量産型ではない自己啓発本を読みたい人

あらすじ

世の中の人間は「ギブ・与える行為」と「テイク・受け取ったり奪ったりする行為」のバランスで三つのタイプに分けることができます。
それぞれ:

  • Giver->ギブを中心とするタイプ 後々解説するもののバランスの良いGiverと燃え尽きてしまう「Selfless Giver」の二種類

  • Matcher->お互い5割ぐらいで収めたいタイプ。世の中に一番多い

  • Taker-> テイクを中心とするタイプ。 短期的な成功は収められるものの、長期的な成功は難しい

Give And Takeで書かれている社会的な成功のピラミッド
この中でどのタイプが一番成功しやすいのかというと、「バランスの良いGiver」。
というのも、人には返報性の法則(プレゼントもらうとついつい高級なもので返したくなるみたいな法則)といったものがあるので、GiverのGiveは短期的には損でも長期的に見れば得なことが多いです。
じゃあ逆にテイカーはどうなのかというと、全く成功しないというわけでは無いものの、短期的な成功しかできない(良くも悪くもツケが回ってきやすい)ので結局Giverに比べると長期的な成功はできません。
以上が本の簡単なあらすじです。

レビュー

4.3/5

最初に結論から書かせてもらうと、
「斬新で内容も比較的良いものの、深さ、実用性は少し欠ける良書」 となります。

悪いポイント

というのも、本の内容自体は良いのですが実行しにくい…
勿論本の言ってること自体は間違っていないと思いますし、Giverになるのは大切だと思いますが…
「本に載っている事を実行に移すことが難しすぎる」
まず本で書いてあるようなmリアルタイムでギブ・テイクを考えることは結構不可能に近いです。そもそもリアルタイムで考えるとその行動がギブなのかテイクなのかは分からないので間違える可能性だってあります。(ありがた迷惑とかが正にコレ)
また、本ではGiverがいかに良いのかかなりページを割いて解説しているのですが、肝心のGiverになる方法はかなりあっさり20ページぐらいで終わっています。正直筆者としてはもうちょっとGiverになるための行動などについて書いて欲しいと思いました。例えばですが、Giverの習慣などについて書かれていれば実用性ももっと高かったと思います。

難易度

英語の難易度的には、 「LEVEL3-一般的な洋書ぐらい」 となります。複雑な単語や専門用語などはほとんどないものの、単純に量が多いので難易度は少し高め。具体的には、英検準二級ぐらいのレベルであれば楽に読める。

良い点

ここまで割と批判的だったものの、良い点を挙げるとすると:

  • オリジナリティがある->確かに書いてあることは間違っていない。また、独特の着眼点で他の自己啓発本とは少し違う系統なのも◎。

  • 面白さはある->沢山の例や話が載っているため筆者の伝えたいことがわかりやすい。

となります。 特に私は「LinkedInフォロワー数No.1の方がどう成功したのか」が一番興味深かったです。

感想

本を読み始めてから割とすぐに私は自分がTakerだと言うことに気づいたのですが、その中でいかにTakeだけすることに悪影響があるのかを知り行動を改善できるようになりました。また、それぞれのタイプの人間関係の作り方についての章もかなり役に立ちました。
ただ、やはり少し内容が浅いのもあってか大きく良い方向に変わったと言うよりは、少し良くなったぐらいの変化でした。 勿論各個人によって捉え方は違うので変化はあるかもしれないですが、他の自己啓発本と同じぐらい自分を変えれる本ではないと思います。

補足・SnowDingo流 Balanced Giverになる方法

補足として数あるBalanced Giverになる方法の中で私が実践して効果があったものを紹介しておきます。

  • ありがとうを言う->相手からテイクするときに一部を還元できる数少ない方法。言うのと言わないのでは天と地の差がある ->相手に何かしてもらった時(席を譲ってもらったり料理を作ってくれた等)の後に相手の顔を見てありがとうが言えると相手側から見ても「感謝してくれて嬉しいからまたやってあげようかな」となります。

  • 毎日30分他人のために使う時間を用意する->忙しいと自分が中心になりがちですが、30分ほどで良いので他人のために時間を使う(家事、話を聞く、タスクの代行)などをすると喜ばれるGiveになります。 ->要するに気遣い

  • 聞く6割、話す4割->両方バランス良くすると劇的にコミュニケーションが改善する ->極端な感じではなくバランス良く

  • ブログを解説して無料記事を書く→何気に侮れない。と言うかこのブログもGiveするために書いてるようなもの ->知識は共有するもの

実際にですが、Giveを意識して行うと結構良い変化が起きます。 例を挙げると、聞くことを6割ぐらいに留めることで受け身になりすぎず奪いすぎずで円滑にコミュニケーションを取れるようになりました。今までは私が話しかけていたものの(よくよく考えると自らテイクしに行ったのは結構強引だな😩)他の人からもバランス良く話しかけられるようになりました。
最初の3つは多分意識すれば誰でも取り入れられるのでぜひ実践してみてください。

最後に

本書は難易度こそ高く少し内容が浅いところもありますが、自己成長をしたい人には価値のある一冊です。ただ、抽象的なだけで実用性はしっかりあるので、興味があればぜひ手に取ってみてください。 皆さんもGiverを目指しましょう!
興味がある方は下記のリンクからKindle版や日本語版を購入したり、Goodreadsで他の読者のレビューを確認してみてください。
Kindle版:

Honto版(日本語):

Goodreads:


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Snowdingo@BinaryFish
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