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仮説思考

引き続き、安宅和人さんの「イシューからはじめよ」を読んで考えたことを書いていく。

この本で次に気づきを得たのは下の文章だ。

「WHY = ~はなぜか?」という表現には仮説がなく、何について白黒をはっきりさせようとしているのかが明確になっていない。「答えを出す」という視点で課題を整理すると、「 WHERE」「 W H A T」「 HOW」のかたちになることが多いことは理解してもらえるだろう。

「イシューからはじめよ」安宅和人

仮説を構築する時に、WHY=なぜか?という表現では仮説にならないと言っているのだが、私はこの文章で言っている意味がよくわからなかった。

なぜなら、そもそも疑問詞が仮説になるわけがないと思っているからだ。
仮説というからには、「どこ?(WHERE)」ではなく「ここ(HERE)」、「何?(WHAT)」ではなく「これ(THIS)」という形式でないと「説」とは言えないと思う。
そう考えると「WHY」だけが仮説たり得ないわけではなく、疑問詞全部が仮説たり得ないと思うのだ。

もう少し安宅さんの考えていることを深読みしてみると、「WHY」の答えになるものが仮説にならないと言っているのではないかとも思える。

いわば「BECAUSE(なぜなら)」で始まる文章のことだ。
ただ本当にそうなのだろうか?例えば消費者の行動がとある理由から行われているという仮説も存在しないだろうか。

これ以上は本人に聞いてみないとわからないが、大事なのは「仮説にはスタンスが必要だ」ということではないかと思う。

TBSの「水曜日のダウンタウン」で芸人が持ち込んでくるアレがまさに仮説だろう。
その持ち込まれたものが「人はトイレに閉じ込められた時にどういう行動をするか”説”」だったら「どこが説やねん!」というだろう。

仮説というからには「これだ」「こうなる」といったふうにスタンスをとる必要がある。意外と実務上はスタンスをとっていない「なんちゃって仮説」に出会うことがあるが、それでは効率的に検証はできないのである。

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