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書斎の室温を何とかしたい

昨年の夏ごろにアカウントを作ってから、趣味の記事を書いていこうと思っていたものの、あれから業務の多忙に始まり、コロナ禍に見舞われたり長い梅雨だったりとなかなか記事を書く機会と気力に恵まれなかった。

私が所属する会社は、コロナ禍が盛り上がる前の昨年の2019年の11月からリモートワークを推奨する動きがあり、週に2日は家で仕事をするようになっていた。それが月に1,2日しか出勤しないような状態が半年以上も続くことになるとは想像もしていなかった。

夏になると自室の温度もみるみる上がり、日中も部屋で作業することになるともうそれはサウナと紛うような気温になる。9月以降も家での作業が確定しているので、この機に何とかしなければと思い立った訳だ。

私の部屋

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実は一昨年の夏に一軒家を建てた。私は趣味が多く、それ故それぞれの趣味のための道具や材料も多い。どうしても自分の書斎を省く訳には行かなかったので、3畳の書斎を設けた。間取りは上図のとおり。今もこの部屋でこうして記事を書いている。

インドアの趣味は、電子工作に模型、読書、音楽鑑賞に演奏、eSPORTS、プログラミングなど。この中で発熱元となるものは電子工作のはんだごてや模型の道具、さらにeSPORTSで使うPCである。実はこのPCが最も厄介だった。

PCのスペック

私はPCを使いだして以来、いわゆるAT互換機でメーカーの既製品を買ったことは一度しかない。今の愛機も自作したもので、以下のような大まかなスペックになっている。

AMD Ryzen 1600X
AMD B350 chipset motherboard
DDR4-2400 8GB x 2
750W Gold ATX 電源
GeForce RTX2070 Super

 さてこの中で何が最も温度上昇に寄与しているかと言えば、それはずばりグラフィックカードである。電源やCPUも確かに熱くはなるものの、適切な大きさのファンを、CPU、総合排気、吸気それぞれに装着していればそこまで気を使わなくていい程度で抑えられるはずだ。

しかしFPSや3DRPGなど高性能なグラフィックカードがなければ動作しないようなものをひとたび動かしてしまったら、たちまちPCは熱源体と化してしまう。さらに私はこのPCを机の下の足元に置いておいたのもあり、夏は熱された空気が循環してそれはもう大変な空調環境となってしまっていた。逆に冬は暖房なしでもこの暖気がありがたかったのもあり、季節によって利用の仕方を変えるのはありなんだろうと思う。

排気が必要な機材

さて、排気環境を整える必要がある機材の一つはPCであることは上記で書いたとおり。では他に何があるかというと、模型の塗装ブースだ。温度はさほど上がらないものの、塗料や有機溶剤混じりの空気はにおいも相当なので、これは排気したい。

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もともと既製品の塗装ブースを、MDFボードで自作した気体受けと合わせて改造したものだ。これを作って以来、電子工作のハンダ付けの際にでるヤニ煙の排気にしか使ってないのでまだ汚れていない。元の塗装ブースはとてもシンプルで、宅内換気用のシロッコファンにプラダンのダクトノズルを付けただけのものだった。ここからシロッコファンだけ流用した。

そしてもう一つ、やはりエアコンは導入したい。しかし今回は壁に接地するタイプのものの導入は見送り、スポットクーラーと呼ばれるものを買った。

私の書斎だけに使うのはもったいないなと思っての事だったけれど、設置と経済的な余裕があれば、正直なところ3.5万円程度の最安値のエアコンをつけてもよいかなと思った。というのもこのスポットクーラー、体に直接冷気を当てる程度でないと効果を感じない。そして排気がこれまた結構熱い。正直PCと同じぐらいではないかというほどだ。それなので、このスポットクーラーも排気管を通してやっつけたいものの一つになった。

排気の計画

スポットクーラーもそこそこの投資だったので、配管自体はできるだけ安価に済ませたいというのが思うところ。合計3つの排気をまとめて室外に放出したい。

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家の設計時に、趣味の事も考えて備え付けの排気口(10cm径)を作って貰ってある。写真はここにPCの排気のみを配管した状態だ。これだけでもPCからの排熱は全く漏れなくなったので、冷房が必要なシーンは極力抑えられている。

必要な材料を挙げていこう。

Y型ホース継手

ダクトコネクター・フランジ

中間型トイレファン

アルミテープ

直径10cmフレキホース

正直これだけ。

トイレファンは”中間扇”で検索するとすぐに見つけられると思う。私はモノタロウで購入したが、一度でも過去にモノタロウで購入した経験があるなら、定期的に500-1000円のクーポンがメールで届いているかもしれない。おまけに3,500円以上で送料無料となるのだが、このクーポンの減算前で計算してくれるので、1,000円クーポンなら実質2,500円で購入できてしまう。要チェックだ。

まずは排気口のすぐそばに中間扇を設置、そのすぐ横にY型継手をつなぎ、PC/スポットクーラーの断熱系と、塗装ブースの混合器系で分ける。PC付近でスポットクーラーとPCの排気で分ける計画だ。Y型次ぐ手は合計で2個必要になる。このあたりは必要な数だけ用意する。

実装

見た方が早いので写真参照。

まずは中間型トイレファン。プラスチックの容器の中にモーターが入っているシンプルなもの。これで1kg強の重さ。かずある中間扇やダクトファンの中では最軽量の部類ではないかと思う。

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PCとスポットクーラーにダクトホースを隙間なく繋ぐためのフランジ。フランジと言ったりダクトコネクターと言ったり呼び方は様々だった。

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PCに装着した状態。隙間を極力なくすために、強力両面テープを用いた。取り付けには好みのものを選択していいと思う。そして3Dプリンターをお持ちの方なら、10cmファンに合うようにフランジを自作しても良いと思う。電力、材料費、出来栄え、数を考えて今回は既製品を選択した。

またPC自体も足元から机の上に接地して、排気経路を極力短くした。

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中間扇とY型継手を取り付けた状態。中間扇はインシュロック(結束バンド)で壁に吊ってある。接続口はアルミテープで巻いた。

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塗装ブースとPC側のホースをつないだ状態。なんだかヒドラみたいになっていて夜中見るのは怖いかもしれない。

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やってみた結果

今回はダクトホースが足りなかったのでスポットクーラーまでは取り回ししていない。しかしながら、この状態でFPSをガンガン遊んでも殆ど室温が上昇しなくなった。快適そのものである。

正直なところ、エアコン導入するかどうか考えるよりも、まずは余分に出してしまっている暖気の処理を考えた方が経済的かもしれないと思う。この状態で扇風機を回しているだけでも不快感はほとんど感じなくなった。エアコンが苦手な方もいると思うので、足すより減らすというコンセプトをまずはお勧めしたい。

今後の改善点

接地してみて思ったことは、まずは中間扇のノイズだった。単体で回しても扇風機の”中”設定ぐらいの音量かなという印象だったが、どちらかというと風の音よりも壁面や配管と接続したときのモーターの回転振動による音の方が気になった。

ただこれもPCを起動させて2時間経った今としてはあまり気にならなくなった。もともとPCも塗装ブースもスポットクーラーも、それ単体でファンが付いていることもあるので、中間扇は取り除くかもしれない。しかし夜間や、長時間使うことを試していないので、今後の課題としたい。

またダクト配管の時のノウハウとして、ホースのねじれを極力なくすようにしてアルミテープを巻くことを徹底したい。後で調整できればいいのだけれど、身長より上の場所を最後に持ってきたりすると調整が難しくなってしまう。逆に、部屋の上から下の方に順に接続作業をした方が融通が利いた。

あとは、ダクトホースの切断が結構曲者だった。ダクトの固い芯のようなものが金属だとか硬質のプラスチック素材だったりするが、配電工事用のラジオニッパーをもってしてもかなりの力が必要だった。また、切断面を水平にしようとするとどうしてもこの芯を斜めに切らないといけないが、油断しているとずるずるとどこまでもホースをスパイラルに切ってしまって無駄にしてしまう。

おわりに

まだスポットクーラーの取り付けをしていないので、次回はそれを書こうかな。ちょっとした読み物になっていたら嬉しい限りだ。

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