介護の始まり①きっかけは階段からの落下
約3年前、実家の母(当時79歳)が階段から落ちた。
幸い骨折は免れたが腰を強打しておりどうにも動きがおかしい。床から起き上がれないのだ。
私に連絡が来たのは母が階段から落ちて数日経ったころだった。
母は明らかに弱っていた。そして体の震えが止まらないのだ。
母の手の震えが始まったのは5年くらい前だったか。その頃はもう息子たちも大学生になり、今までは2ヶ月に1度は実家にご飯を食べに行っていたのが少し疎遠になってきた頃だ。たまに会う母の手の震えが止まらない。しかも前かがみが酷い。腰が曲がってきたのかな…母も年を取ってきたな…それくらいの認識だった。
母もこの時期自分で脳神経外科に行っており診てもらうも振戦とかなんとか言われハッキリした診断は出なかったようだ。今思えばドーパミンを増やす薬をもらっていたのだが、母は効果があまり出なかったのかすぐに服薬を止めてしまっていた。
この頃はまだ階段の昇り降りもできて生活できていたので私も気にも止めなかった。
階段からの落下をきっかけに母の動きはすこぶる悪くなる。布団から起き上がるのに全力を振り絞らないと立てなくなった。
おかしい。何かおかしい。
とりあえず歩いて3分の近所の内科に連れて行くのに20分は要した。
そこでの先生の見立てはパーキンソン病だった。神経内科のある病院への紹介状を出され診断が確定する。
これってどういうこと?
パーキンソン病ってどうなるの?
介護が頭をよぎる。介護って何?
どこへ連絡するの?
スマホで調べまくると地域包括センターというところがあるらしいことを知る。
介護の相談はまず地域包括センターからと書いてあった。
名前は知っていたが何をするところか知らなかったのだ。
私はとりあえず不安を抱えたまま地域包括センターに電話した。