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20250212 ドヒャマンテ

私が小さい頃、実家の両親がよく「どひゃまんてん!」と言っていたことが幼心に気になっていた。なんだその謎の言葉は、と。

本来の意味はわからないというか、当時教えてもらっていたかもしれないけど明確には覚えてなくて、でもたぶん「とんでもねぇ!」みたいな意味で使うのかなと思ってこれまで生きていた。

そしてなぜか今日突然、その「どひゃまんてん」という言葉を思い出した。あれはなんだったんだろう。
とりあえずネットで検索してもよくわからず、でも「ドヒャマンテ」と言っている人のブログはいくつか発見できて、語尾に「ん」はつかないのか、と気が付きもう少し調べたら、おそらく本来の意味と語源がわかった。

風間茂子という人物の「なるほど家事の面白ブック」という本に出てきた言葉で、頂き物だけど趣味に合わず持て余してしまうもののことを「ドヒャマンテもの」言ったのが大元らしい。

この本は1987年出版。自分は生まれてないが、結婚するかどうかの若き両親が面白がって読んでいた可能性はある気がしてきた。

推測するよりも聞いてみよう、と思って「どひゃまんてんとは何だ、ドヒャマンテのことか?」と父に聞いてみた。

曰く、「正確には覚えてない。どひゃー!とびっくりする度合いが満点ほど多いという意味かと思ってたけど、当時使ってた意味合いだとドヒャマンテのことかもな。昔お母さんが言ったのが始まりだ。友達から聞いたのか、友達が使っていたのか、そんなところだと思う。」とのこと。

うちの母は結婚して専業主婦になった。周囲にも主婦をやっている友人が多かったと思う。となれば、1987年出版の家事をテーマにしたエッセイを母の周辺が読んでいた可能性は高い。勝手に納得してきた。

ところで、この風間茂子という方は妹尾河童の奥さんだということも調べながら知って驚いた。よく見ると、「なるほど家事の面白ブック」の表紙の絵も河童氏が描いたものだ。

妹尾河童のことは、インド好きの夫が「河童が覗いたインド」という本を持っていて、昔借りて読んでいたので知っていた。
この本、絵のみならず文字まで全部手書きなのだ。絵も緻密でその技術に圧倒されるんだが、個人的にはこの本の小さな文字一つひとつが活字ではなくて手書きというのに衝撃を受けた。本当にこれはとんでもない本です。この文字と、文字量を見てほしい。妹尾河童フォントとか配布されていてもおかしくない。されてないと思う。

という具合で、いろんなものが繋がって「へ〜」となった。「なるほど家事の面白ブック」という本はちょっと読んでみたくなった。我が家の原点がここにある気がするので。でも今、積読がかなり多いからなぁ。要検討です。

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