『First Monday in October』ってどんなゲーム?【Crowdfunding気になるプロジェクト】
どうもDuckです。
今回は現在Kickstarterでプロジェクト中の『First Monday in October』について、まとめていきたいと思います。
本作はアメリカ合衆国における連邦最高裁判所を題材とした作品で相当興味を惹かれるテーマだったため、記事としてまとめることとしました。
是非、最後まで読んでいただき、支援の参考にしていただければ幸いです。
ちなみにタイトルの『First Monday in October』とは連邦最高裁判所の開廷される時期を指しているようです。
First Monday in October
プレイ人数:1〜4人
プレイ時間:90〜120分
メカニズム:Area Majority, Dice Rolling, End Game Bonuses
BGG Weight:3.00
デザイナー:Talia Rosen
アーティスト: Donal Hegarty
パブリッシャー:Fort Circle Games
クラウドファンディング:Kickstarter
キャンペーン期間:
参考リンク:12月21日9時迄
【概要】
1789年から現代に至るまでのアメリカ合衆国における最高裁判所の歴史を辿り、司法哲学を駆使して多くの裁判で勝利することを目指す作品。
プレイ時間は90〜120分の中重量級。
BGG Weightは投票数が少ないため、あまり参考にはならなそうではありますが、3.00と『Hegemony』クラスを想像していた私からすると軽めな気もします。
デザイナーのTalia Rosen氏は本作の他には『Kangaroo Island』というオーストリア南部の海岸沖の島を舞台としたタイルプレイスメントゲームの発行が決まっています。
見た目的にとても軽そう作品なのですが、ゲームとしては60〜75分ぐらいの中量級ゲームの模様。
前述の通り、こちらもまだ発行されていないためTalia Rosen氏のデザイナーとしての力量未知数です。
また、事前にTabletop Simulatorで試遊ができる訳でもなく、判断材料は既に公開されているルールブックだけなのが辛いところですね。
テーマ的に面白そうではありますが、少し支援のハードルは高いプロジェクトと言えます。
アートワークを担当したのはDonal Hegarty氏。
GMT Gamesから発行された作品を中心に担当されており、近年話題に上がった作品ですとアメリカ合衆国大統領に就任し、国内外の脅威に対して限られた資源を使って乗り越えることを目的としたソロ専用ゲームのアートワークも手がけていました。
GMT Gamesは史実を元にしたシミュレーションゲームやウォーゲームなどを中心に発表しているパブリッシャーなこともあり、アートワークも現実世界に即したリアルなものが中心です。
今作は連邦最高裁判所を題材としているだけあって派手さには欠けますが、全体的に格式高いデザインのように感じます。
パブリッシャーは歴史的な正確性を重んじたゲームを制作するFor Circle Gamesが担当しています。
2020年からゲームを発行している新しいパブリッシャーで、最近実施されたプロジェクトだと悪逆の限りを尽くした海賊黒髭と、それを追うイギリス海軍に別れて戦う2人専用ゲーム『Hunt for Blackbeard』や、1848年から始まった女性の参政権運動を題材とした『Votes for Women』が代表作です。
Crowdfundingで実施したプロジェクト数は本作も含めて7タイトルあり、内6作品が成功しています。
直近で成功した上記の2タイトルの状況をアップデートなどから確認したところ、少なくとも月1回のペースで状況の更新はしているようです。
ちなみに『Votes for Women』のアップデートを確認したところ、完成予定が2024年3月に対して発送開始が6月頃からでした。
予定よりは遅れていますが、細かく情報を更新している様子から一定の安心感はあるように感じます。
やはり支援者との情報共有を密に取ってくださるパブリッシャーは信用できますね。
ルール説明
このゲームはアメリカ合衆国の歴史において重要な裁判の結果から名声点を獲得していき、勝利を目指す作品です。
まず、本作を説明する上でとても大事な要素があります。
それは4本ある司法哲学を表すトラックです。
このトラックは左から通商条項、行政権、言論の自由、平等と自由を表しています。
ゲーム中このトラックが上昇すればするほどに連邦主義的な中央集権型の考えを支持し、下降していくと反連邦主義的な分散型の考えを支持するようになり、裁判の結果に影響を与えます。
このトラックは判事の就任や解任などによって大きく動くようです。
ラウンドはアクションフェイズと判定フェイズで構成されています。
アクションフェイズでは事件に対して審議中の裁判に対して事務官を送ったり、現役の判事を引退させて司法哲学トラックに影響を与えたりと、毎手番1アクションを実行しなければなりません。
全プレイヤーが3回アクションを実行したら判定フェイズへと移行します。
アクションには通常と最上位の2種類があり、各ラウンドで通常が2回、最上位が1回使うことができます。
アクションにはいくつか種類があるため、悩んでしまいますね。
判定フェイズではアクションフェイズで引退をした判事の席が空いていれば、新たな判事が迎え入れられます。
また、現在審議中となっている裁判も判決に向け進んでいきます。
審議中の裁判の内、判決エリアに到達した裁判は司法哲学トラックの位置に応じて名声点を得られます。
その後、判事が加齢による退任が発生するかチェックを行い、ゲーム終了条件を満たしていれば最終得点計算となります。
ゲームは事件、もしくは判事の山札が尽きたら、そのラウンドでゲームが終了です。
プレイヤーはゲーム中に獲得した名声点に加え、個人ごとに設定された目標や反対意見書の提出などから追加で得た名声点を合算して、勝者が決定するようです。
その他
プレッジは複数設定されていますが、大枠で見ると通常版$75と支援者の名前と顔が印刷された特製カード入りの同梱版$1001の2種類です。
同梱版には学校や図書館にゲームを12個寄付するチャリティ的な意味合いが強いようなので、厳密に言えばカードがオマケのような気もします。
ストレッチゴールは既に達成済みで現役の裁判官6名のカードが追加されています。
達成済みなこと自体は喜ばしいことなのですが、私的にクラウドファンディングのギリギリまでストレッチゴールが追加されていくワクワク感が好きなので、少し物足りなさもありますね。
また、プロジェクトの段階ではアドオンの設定はされていないため、For Circle Games過去作をまとめて購入することはできません。
もしかしたら、プレッジマネージャーが公開されたタイミングでアドオンが選択できるようになる可能性もありますので、気になる方はそこを狙っても良いかもしれません。
送料に関する記載はプロジェクトページ内に見つけられませんでしたが、支援すると$20が請求されました。
昨今のプロジェクトの中ではお安め。
とは言え、ルールブックを見る限り内容物がそこまで多くなさそうなので、それを踏まえて考えると妥当ではありますね。
まとめ
今回は『First Monday in October』について、紹介させていただきました。
ご興味持っていただけましたでしょうか。
ルールを確認する中で分かったのですが、カードテキストはあるもののフレーバーが中心でテーマの割に言語依存度は低そうなのは有難いですね。
ゲームに影響を与えるものはほぼアイコン化されていますし、言語依存があるのは個人目標カードぐらいでしょうか。
気になるのはゲームの根幹に当たる司法哲学トラックの綱引きが、そこまで白熱した展開が想像できない点でしょうか。
何と言いますか、劇的にトラックが上昇・下降するとは思えないため、私好みの刺激的な展開にはなり難いように思います。
まぁ、ここら辺はカードを確認した訳ではないので遊んでみてからのお楽しみいったところでしょうか。
何にしても史実に基づいたゲームが好きな私的には興味深い作品であることには間違いありませんね。
プロジェクト終了まで残り24時間。
ご興味ある方は是非検討してみてくださいませ。
では、今回はこの辺で。
また、次回の記事でお会いしましょう!