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Crowdfunding 2023年2月 気になるプロジェクト

どうも、Duckです。
最近は暖かい日も増えてきしましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
とはいえ、まだまだ風が冷たい日も多く、油断はできません。
早いところ、日差しの暖かな春になってもらいたいものです。

さて、今回は2月にスタートしたクラウドファンディングの中から気になる作品を紹介したいと思います。
思ったよりも書き上げるのに時間がかかってしまいました。
前回から引き続き、Tantrum House様の動画を参考に制作させてもらっています。
今回ご紹介するプロジェクトは1本だけですが、他の紹介作品も気になる方はそちらも見ても良いのではないでしょうか。

【Soda Pop Collection】

パブリッシャー:ThunderGryph Games
クラウドファンディング:Backerkit
キャンペーン期間:2月28日〜3月17日
参考リンク:

概要

350mlの可愛らしい缶にボードゲームが詰められた新作セット。
各作品の詳細については、後述するとして、まずはパブリッシャーの情報から。
パブリッシャーはコンポーネントの豪華さに定評のあるThunderGryph Gamesです。

https://boardgamegeek.com/boardgamepublisher/32922/thundergryph-games

ThunderGryph Gamesと言えば、ケンビルさんから春頃に発売予定となっている『Darwin's Journey』や、『王と枢機卿』のリメイク『Iwari』など、多くの高品質な作品を世に送り出しているパブリッシャーです。

https://boardgamegeek.com/boardgame/322289/darwins-journey
https://boardgamegeek.com/boardgame/491/web-power
https://boardgamegeek.com/boardgame/270109/iwari

このパブリッシャーが発行する作品のコンポーネントはkickstarterらしさの溢れた豪華な仕様で、『Iwari』のデザインの異なるトーテムや『Tang Garden』の庭園など、遊んでいて満足度の高いものが多くあります。

https://boardgamegeek.com/boardgame/270109/iwari
https://boardgamegeek.com/boardgame/252153/tang-garden

その一方でスケジュール管理には難があり、2019年1月に完成を予定した『Tang Garden』はクオリティの向上のために遅れに遅れ、2020年2月から配送がスタートしていました。
その次に手がけた『Iwari』は2020年1月に完成予定となっていましたが、不幸にも完成目前にして中国でのパンデミック発生により5月までずれ込んでしました。
ちなみに現在進行形で遅れている『Darwin's Journey』は2021年11月完成予定でした。
輸送の混乱や燃料費の高騰等、加味する要素は多いですが、それでもThunderGryph Gamesのプロジェクトはある程度遅れるものと思っておいた方が良さそうですね。

プレッジは1個€15と手の出し易い金額設定となっています。
また、4個セットを支援すると1個分安くなった金額(€45)となるのも有難いところ。

https://www.backerkit.com/call_to_action/24a9519d-9d04-4ad4-b929-5af486eea262/email_submitted?has_user_account=true#success

また、4個セットを支援した方限定で、『Get Salty』というボードゲームが無料で同梱される模様。
通常なら€7の作品が無料で手に入るのは得した気分がして嬉しいものですね。

送料はだいぶお高めで、1~2個頼むだけでも€24かかり、4個セットなら€36まで値段が上がってしまいます。
個人的にここがネックで、ゲーム本体より送料の方が高くなってしまうのは流石に抵抗感があるのは否めませんね。

では、ここからは各作品について、見ていこうと思います。

Cat-a-comb

https://boardgamegeek.com/boardgame/380975/cat-comb

プレイ人数:2人
プレイ時間:15分
メカニズム:不明
BGG Weight:不明
デザイナー:Pierpaolo Paoletti
アーティスト:Behemot
参考リンク:

猫同士の戯れをテーマとした可愛らしい2人専用ゲーム。
デザイナーはPierpaolo Paoletti氏。ThunderGryph Gamesが手掛けたゲームの拡張版『Tang Garden: Seasons』や『Spirits of the Forest: Moonlight』といった作品のデザインを担当されています。

https://boardgamegeek.com/boardgameexpansion/354718/tang-garden-seasons
https://boardgamegeek.com/boardgameexpansion/312760/spirits-forest-moonlight

先日までKickstarter上でプロジェクトが実施されていたポーカーと紙ペンを掛け合わせた『All In: A Flip & Write Showdown』も彼の作品です。

https://boardgamegeek.com/boardgame/375567/all-flipwrite-showdown

アートワークを担当したのはBehemot氏は今作が初めて手がける作品のようで、他の情報は何もありませんでした。

ルール自体は簡単で自身の手番に猫キューブを1個タイルの上、もくしは猫キューブの上に置くか、既に置いてある猫キューブを移動させる、このどちらかを実行するだけ。
ただし、同じ色の猫キューブを重ねることができなかったり、重ねる高さに制限があったりなどの縛りも多く、プレイ中は頭を捻り続ける必要がありそうです。
ゲームは以下のどちらの条件が達成したプレイヤーが勝者となります。

①同色のタイルすべての一番上に同色の猫キューブが置かれている。
②積み重なった猫キューブの3段目が同色になるよう置かれている。

https://boardgamegeek.com/boardgame/380975/cat-comb

見た目の可愛さの割にパズル色が強く、激しい読み合いが繰り広げられそうですね。

Light Seeker

https://boardgamegeek.com/boardgame/381025/light-seeker

プレイ人数:2人
プレイ時間:5〜15分
メカニズム:Grid Movement, Pattern Building, Three Dimensional Movement, Variable Set-up
BGG Weight:2.00
デザイナー:Daniel Danzer, Julian Danzer
アーティスト:Bryn Jones
参考リンク:

呪いの影響により襲われる谷間の村を救うため、魔法を使って光を見つけ出す2人専用ゲーム。
デザイナーは Daniel Danzer氏とJulian Danzer氏の2名。
Daniel Danzer氏の代表作は皇帝打倒のために各派閥で協力しつつ、他プレイヤーを出し抜いて王位継承権を得ることを目指す『Dark Empire: Revolution』や、冷戦時代のスパイによる諜報合戦をテーマとした『Undercover』などがあります。

https://boardgamegeek.com/boardgame/381025/light-seeker
https://boardgamegeek.com/boardgame/180570/undercover

一方、Julian Danzer氏は今作が初めて携わる作品のため、どんな作品になるのか楽しみです。
アートワークはBryn Jones氏が担当しています。
Bryn Jones氏が携わった中だと、終末期医療を受ける患者を看護するスタッフの1人として、適切なケアを行いながら患者が抱える後悔と向き合う手伝いをする『Holding On: The Troubled Life of Billy Kerr』がもっとも有名な作品のようです。

ゲームは3×3に並んだ9個のキューブを傾けたり、移動させたりしながら連続した日の当たる面を7点分繋げられたプレイヤーが勝利するといったものです。

https://boardgamegeek.com/boardgame/381025/light-seeker

キューブには影に覆われた黒い面と、明かりが差し込む面の2種類があります。
明るい面の端には白い丸印がついており、ターン終了時に指定された個数を数えて要件を満たす必要がある訳です。
明るいレイヤーは手番に斜めを除く隣接エリアに空きのあるキューブを1個だけ選び、平行移動させるか、傾けて違う面を上向きにしなければなりません。ここで1つだけ注意点があります。
移動させたあと、盤面にあるすべてのキューブが他のキューブと隣接している必要があります。
この隣接とは斜めを含んだものとなりますので、割と条件は緩いように感じます。
そこまで終われば、妨害駒を任意のキューブの上に乗せて、手番は終了となります。

https://boardgamegeek.com/boardgame/381025/light-seeker

この妨害駒が乗っているキューブは動かすことができないので、なかなかの邪魔くささですね。
こちらの作品もルール量が少なくて取っ付き易いように感じますが、運の要素は介在しないガチめな作品なので、好みは分かれるかもしれませんね。
私はアートも含め、結構好みなゲームと言えます。
全然違いますけど、プレイステーションのデジタルゲーム『I.Q』を連想したのは私だけではないはず。

https://www.amazon.co.jp/%E3%82%BD%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%86%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88-I-Q-FINAL/dp/B000069SQ8

Forgenesis

https://boardgamegeek.com/boardgame/381023/forgenesis

プレイ人数:2人
プレイ時間:15分
メカニズム:不明
BGG Weight:不明
デザイナー:Ignazio Panades
アーティスト:Sergio Chaves
参考リンク:

銅や木製の動く人形を専門で作る鍛冶師の1人として、他の鍛冶師より優れていることを示すために戦う2人専用の作品。
ゲームのデザインを担当したIgnazio Panades氏は、過去に日本創世神話でイザナミとイザナギが日本列島を作り上げたことを題材とした『KuniUmi』を制作した方です。

https://boardgamegeek.com/boardgame/292082/kuniumi

一方、アートワークを担当したSergio Chaves氏は、豪華なミニチュアの数々と神秘的なイラストが目を引く『Dwellings of Eldervale』に関わったアーティストの1人です。

https://boardgamegeek.com/boardgame/271055/dwellings-eldervale

言われてみれば、確かにイラストの雰囲気が似ていますね。
ちなみに『Dwellings of Eldervale』は蹴らなくて後悔した作品の1つなので、いつかは手に入れたいところです。

今作は相手プレイヤーの手番で動かせる駒がなくなる、もしくは相手の駒が召喚されるエリアに手番プレイヤーが到達した場合、手番プレイヤーの勝利となります。

https://boardgamegeek.com/boardgame/381023/forgenesis

手番は起動フェーズと召喚フェーズの2つに分かれています。
起動フェーズでは表向きになった駒を移動させたり、個別能力を起動させたりします。
能力を持った駒は全部で6種類あり、相手プレイヤーの駒と場所を入れ替えたり、飛び越えたりと様々。
能力を使った駒は裏向きにして、このターンでは能力の再使用はできなくなってしまいます。
続いては召喚フェーズです。
こちらのフェーズでは自身の召喚可能エリアに対して1体駒を出すことができます。
このとき、召喚可能エリアに出す以外の制限はないようなので、スペースさえ空いていれば簡単に召喚ができそうな気がしますね。
こちらもルールは簡単ですが、駒に個別能力があることで戦略の幅が広がり、先に紹介した2本よりも難易度が高いように感じます。
将棋やチェスが好きな人にお勧めしたい作品ですね。

Top Cap

https://boardgamegeek.com/boardgame/381021/top-cap

プレイ人数:2人
プレイ時間:15分
メカニズム:不明
BGG Weight:不明
デザイナー:Enrico Gandolfo
アーティスト:Paolo Voto
参考リンク:

地元のパブを舞台に、友人とくつろぎながら近場に転がる瓶の王冠を使い、考え付いたゲームを遊ぶ、そんなちょっと不思議で柔らかい雰囲気の作品。
デザイナーのEnrico Gandolfo氏は、雑誌「ioGioco 16」の付録として製作された『Ares VS Athena』や、他プレイヤーと適切なコミュニケーションを取りながら3つの任務達成に挑む協力型の作品『Mission Complete: Active』などがあります。

https://boardgamegeek.com/boardgame/310401/ares-vs-athena
https://boardgamegeek.com/boardgame/370443/mission-complete-active

アートワークはThunderGryph Gamesから発行されている小箱系ゲームの『Rebis』や『Hats』といった作品のイラストを担当したPaolo Voto氏です。

https://boardgamegeek.com/boardgame/301085/rebis
https://boardgamegeek.com/boardgame/281658/hats

柔らかい色合いと細部に渡るまで書き込まれたイラストは目を引きますね。

ゲームは相手の瓶の上に王冠が被せて勝利するか、手番に駒が動かせなくなると敗北します。

https://boardgamegeek.com/boardgame/381021/top-cap

手番にできる行動は王冠を1枚動かすだけ。
動ける距離は、隣接するマスにある王冠の数ピッタシに動かさなければなりません。
なんとルールはこれだけ。
私の知る限り、ここまでシンプルなゲームは初めてかもしれません。

どの作品もゲームとゲームの間に遊ぶような、とても軽いタイプの作品ばかりでしたが、どれも運要素が低く正にアブストラクトゲームといったところです。
パッケージのお洒落な雰囲気も相まって、普段軽めのゲームを遊ばないDuck的にも気になっちゃいましたね。

【まとめ】

如何だったでしょうか。
今回はプロジェクトとしては1本だけでしたが、内容的には4作品分のご紹介だったので少しだけ書き上げるのに時間が掛かってしました。
もっとサクッと書けるようになりたいですが、なかなか難しいですね。
気が付けば3月も2週目が終わろうとしている中、注目作品の情報と$1で支援したプロジェクトのプレッジマネージャーが次々と押し寄せ、今年も欲望との闘いの日々が続きそうなDuckさんなのでしたとさ。

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