2021年、1日遅れの昭和の日を昭和が残る鶴見線で 鶴見線川崎市エリア散策 21.04.30 11:00
2021年4月の末。
昨日の昭和の日からGWな人もいるはずだ。
かく言う自分もその一人。
ただ、昨日はちょっと天気が悪かったので引きこもり。
本日1日遅れで昭和を感じようと鶴見線散歩にやってきた。
鶴見線と行っても横浜の鶴見だけを走っているわけではない。
正確に言うと、横浜市鶴見区と川崎市川崎区を半分づつくらいに走っている。
つまるところ京浜工業地帯のど真ん中を走っているわけなのだが、あまりに工業地帯過ぎてちょっとメジャーには程遠い感じ。逆に秘境とすら呼ばれているから卑怯だ。
とりあえず、まずは川崎側の鶴見線から探訪することに。
鶴見線散歩といいながら今日もスクーターでトコトコやってきたのだが、鶴見線まわりはこれが一番効率がいいことは確か。
何しろ、鶴見線は都会のローカル線、あまりに本数が少ないから・・・。
というわけで、鶴見線本線終点の扇町駅、昭和駅。
もうこの辺りは昭和電工のお膝元。
昭和電工と言えば昭和の疑獄史に燦然と名を残す日本の一流企業。福田赳夫、大野伴睦らが逮捕され芦田内閣は総辞職、吉田茂内閣成立のきっかけとなる事件・・・って、もう歴史の教科書くらいしか出てこないような話だけれど。
それだけじゃないんだよなぁ。
昭和電工疑獄事件以外にも、新潟水俣病、川崎公害、排水データ偽造と日本の公害事件とも切っても切れない関係が。
戦後日本の発展を支えた重化学工業会社ではあるが、闇の部分もなかなかのものです。
鶴見線の昭和駅はそんな昭和電工から取られた名前。
昭和っていうのが時代的でも有り、敗戦からかなんとなく暗いイメージを引きずっている。
天気が悪いので訪問を1日順延してしまったが、ホントは昨日が昭和の日。
なんとなく、秘密主義的闇の匂いが正直今も漂うのです。
でも、日本がどんどん良くなっていった時代でもある。
高度経済成長なんてもう起こることはないだろうし。
最近の好景気って一部の人間だけが儲かっている気がして仕方がない。
それを格差社会というのだろうけれども、闇だろうが暗かろうが、明かりに向かって必死に走っていた、全員が貧乏だったころが懐かしい。
鶴見線って、そういう時代を思い出すのにぴったりなんだよなぁ。
鶴見線本線を浜川崎駅まで戻る。
ここは南武線と鶴見線が乗り入れ合わない同一駅(笑)道路を挟んだ同じ駅。うーん、わかりにくい。
浜川崎駅の不思議っぷりは色々有名で、今日も乗り換えの人はスイカをタッチするなと自動音声がラップのように繰り返している。
小さい道路一本を挟んだ不思議感。
南武線にしろ、鶴見線にしろ、どことなく漂うバッタ感。
似た者同士が支え合っている感じが微笑ましい。
浜川崎駅を見た後は安善駅で分岐する大川支線の大川駅へ。
この支線までか川崎市。
大川ってのも当時の製紙王から取った名前。
そして沿線には大川工業団地が。
また、三菱化工、日本鋳造、日清製粉、昭和電工と日本を代表する重化学企業が並ぶ。
でも、1日にここまでやってくる電車は数えるほどしかない。ほぼ朝夕一本程度。貨物ならまだしも旅客としてこの線は必要なのだろうか?
ほとんどの人はバスを使ってるのでは?
そもそも沿線に人って住んでなさそうだし。
本数が少ないから、線路は草茫々。駅は古いけれどもよく清掃されている。
沿線の企業が掃除をしているのだろうか?
社員の有志がさせられていなければいいのだけれども。
いいんだけれども・・・本線ならまだしも、鶴見線の支線ってやっぱり必要なのかな?
通勤でだってほとんど利用していないだろうし。賑やかしとして必要なのだろうか?
採算、採算で廃線にさせられていく路線の話を聞くと、いつか鶴見線も・・・と思わずにいられない。
とりあえず、見られるうちに見ておかないとね。
廃線だと言われた途端押し寄せる、頭の悪い鉄道オタクと同じにはなりたくないから。