【栃木県栃木市】GWの平日下野国散歩 関三刹の大中寺 24.04.30_10:15
大中寺は太平山に対して、太平山神社とは尾根違いの山腹に建つ古刹。
曹洞宗の寺院で関三刹の一寺。
16世紀の半ば、僧侶の争いにより寺は二分され、市内の榎本に別寺院が同じ名前で建てられた。(現在も大中寺は2寺存在する)榎本の大中寺と、こちらを山田の大中寺と呼ばれるようになる。
山田の大中寺は荒廃しするが、天嶺呑補により再興され、上杉謙信により伽藍は整備されたそう。
徳川時代になると、家康により、曹洞宗の関八州僧録職に任命され、下総の總寧寺、武蔵の武蔵野龍穏寺とともに関三刹に選ばれる。この頃鶴見に總持寺はまだない。
江戸時代を通じて、永平寺の住職はこの三ヶ寺から選任されていた。
雨月物語に登場し、物語に関わる青頭巾などが、大中寺七不思議として語り継がれている。
といっても、今となっては山寺ですわ。
山門と参道の風情がとても良い。参道に植えられているのはあじさいみたいなので、梅雨の頃が参拝時なのだろう。
境内は決して広くなく、関三刹の他の二寺に比べ小さいくらいに感じられる。
梵鐘だけが文化財の指定を受けているので、本堂など、堂宇は割と新しいものなのだろう。
上杉謙信のころにしては新しすぎる気がする。
やがて、時代とともに風格も出るだろう。
この山の中の雰囲気は、それだけで十分古刹は感じられるから。
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