【山梨県富士吉田市】夏の終わり、吉田の火祭 祭りの夜
北口本宮冨士浅間神社を出た神輿が御旅所につくと、街に松明が立ち並ぶ。
北口本宮冨士浅間神社前のR139にT字にぶつかるR137、T字路から富士急の富士山駅にほど近い金鳥居まで、通称本町通り約1Kmほどの参道に一つ3mを超える松明が何十と並ぶ姿は圧巻。
吉田の火祭りは2日係の祭り。
神様が御旅所へと向かう8月26日の今日が鎮火祭、御旅所から戻る明日がすすき祭りという構成。
北口本宮冨士浅間神社、諏訪神社の例大祭であるとともに、富士講や富士山民間信仰など、重要無形民俗文化財として民俗学的にも貴重な祭りだ。
祭りがどんなに貴重なものかは素人観光客には正直良くわからない。
ただ、闇夜に炎を見ると血が騒ぐのは人間の性。
野生の頃と何かがDNAの中で思い出されるのだろうか?
背後の富士山っていうのもパワーワードだし、お山の北側で執り行われるっていうのもエモーショナルな気がする。
神輿が御旅所に入った後、本通りの指定の場所に3mを超える松明が立てられる。
立てるのは、松明を奉納する民間の有志。
松明がどうやって募集がされ、どうやって決められるのかは知らない。
松明の腹には奉納者の名前の札が下げられている。
立てられた松明に、法被をまとった祭りの係の人たちが火を灯して回る。
灯された松明は幻想的だ。
数メートルおきに立つ松明が燃え上がるさま。
その松明の周りを歩く街の人達に観光客。
物凄いものを見ている共有感。
観光客としては、もう、富士山なんてどうでも良くなっている。
ただただ炎と熱に圧倒されて。