追悼横田滋さんの気持ちで 時々社会派、海保の桟橋で流石にオヤジも考えた 20.06.07 13:53
先日、北朝鮮拉致被害者家族の横田滋さんがなくなった。
ニュースでもSNSでも、残念だとか、めぐみさんに会わせてあげたかったとかコメントが溢れたけれども、滋さんの年齢を考えて、ここの所拉致被害者としても表に出られない状態だということを見聞きしていれば、そんな薄っぺらいコメントができるはずがないと思うのだが。
現状では、どう考えても奪還が間に合わないことくらいわかっていた。
このままでは間に合わないだろうなと思ってはいても、自分だって結局何もしてあげられなかったが。
北朝鮮にお金が流れそうなものを購入しない程度の配慮が精一杯だ。果たして、このままで良いのだろうか?ではどうすれば良いのか?アイデアはない。
娘が北朝鮮にさらわれたらと思うとどんな気持ちだろう。
利権ばかりに右往左往して頼りにならない政治家ばかりで、長い間何の進展もなかった拉致問題。知っているのに知らんぷり。小松政夫か!
利権から遠い日陰ばかりを歩いてきた小泉純一郎の訪朝で何人かの人質を奪還して来たときには、社会党になんてすべての選挙を通じて今後一票も入れるものかと思ったものだ。自民党だって当時の首脳部は呉越同舟、全体としては決して必死で対応しているとは思えなかった。利権と汚職の山梨のドンが何もせずに北朝鮮から帰ってきたことも忘れてはいけない事実。
自分は、太平洋側とはいえ海に近い街で育ったから、特にそういうふうに感じるのかもしれない。
夜陰に紛れて銃器を持った工作員にこっそり上陸されたら、日本という国は多分何も出来はしないだろう。ごめんなチャイナにおそロシア。決して周辺国とはうまく行けているわけでもないのに。
そんな日本中が平和のぬるま湯につかりきっていた平成13年の年の瀬。
九州南西海域工作船事件というものが起きた。国籍不明の不審船と海保の巡視船、自衛隊の護衛艦が交戦状態に入っているという報道。
数年前から能登半島沖でも不審船が暗躍していると指摘はされていたが、現実に打ち合いの状態になっていると知らされるとなんとも言えない恐ろしい気持ちになった。
火力の差は歴然で、最終的に不審船は自爆沈没した。
不審船の乗組員の遺体が発見され、北朝鮮の仕業であることが明確にされ、当時の自民党、野中広務や左派マスコミの反対を押し切り、小泉政権が沈没船を引き上げたのは翌年の夏も過ぎた頃。船内からは大量の武器、工作機器が発見された。拉致事件は現実だったことが明確に。
その後、戸締まり用心火の用心の日本財団が経費を負担して東京での公開が実現された。
台場のまで見に行った記憶が蘇る。世界は一家、人類は兄弟ってそんな都合のいい話は無いということが白日のもとにさらされた。
公開後スクラップが決まっていた不審船いや北朝鮮工作船は、石原都知事らの反対にあい横浜に移送され海保の基地内で常設展示され、国民に驚異を訴えるはずだったが、横浜の赤レンガ倉庫の裏に工作船が展示されていることを観光雑誌は全然伝えない。良いのかそれで。
そんな北朝鮮の不審船を久しぶりに見ようと思ったのも横田滋さんの追悼の意味もあってだ。
港まで来てさてと思ったら、コロナ禍のため不審船は公開中止中との張り紙。
横田滋さんがなくなった今こそ大々的に公開をして北朝鮮の悪事を国民みんなに知らしめるチャンスであるはずなのに。何の忖度か。政治的な介入か。
あぁ、こんなことをしているようでは、残された拉致被害者の人達の奪還もままならないなと思わざるを得ない。被害者の身内はみんな高齢だ。
腰が重いというか、チャンスを生かさないというか。何のためにここで展示をしているのか、今やらないと意味がないだろう。ただ、運用ボランティアの人達がことごとく高齢者で、その人たちのことを考えると致し方ないのか、なにか良い方法はなかったのか。
結局、ニホンは自分も含めてだけれども、みんながみんな呑気なわけですわ。
港だって、ほのぼのとした昼下がりと言った感じだし。
不審外国船がやってきて人をさらっていく、ドラマの話で現実だなんて夢にも思っていない雰囲気。
やがては全て記憶の彼方に忘れ去られてしまうのか。
角が取れすぎだよなぁニホンの若人。
ある意味幸せなことかもしれないし、こちらは年寄りでどうすることも出来ないし、その上ここで都合のいいこと言ってるだけだし、年寄りの冷や水だし。
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