1000日チャレンジ 759日目 目黒区美術館「ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる」展
ゴールまで241日
★BMI:24.4
◎先日、目黒区美術館で開催中の「ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる」展を観たので、記録として残しておきたい。
◎概要
【会期】2023年4月29日(土)から2023年6月18日(日)
【場所】目黒区美術館
【主催】ベルギーと日本展実行委員会 公益財団法人目黒区芸術文化振興財団 目黒区美術館
【助成】一般財団法人地域創造
【後援】ベルギー大使館
(以下、公式web siteから引用)「戦前の日本人画家の欧米への留学中の作品を収集方針に掲げる目黒区美術館は、ベルギーに留学した太田喜二郎の作品を収蔵しています。当時、パリ留学が主流であった中で、少数ですが、太田と同様にベルギー留学した芸術家がいました。画家の児島虎次郎と、彫刻家の武石弘三郎です。太田と児島は、ともにゲントの王立美術学校に通い、ベルギーの印象派の画家、エミール・クラウスからも学びます。武石は、ブリュッセル王立美術学校を優秀な成績で卒業し、帰国後は肖像彫刻家として人気を博しました。戦前の日本で「炭坑夫の彫刻家」として人気のあったベルギーの彫刻家、コンスタンタン・ムーニエの日本への紹介でも知られています。この度は、この3人の作家と彼らに関連するベルギーや日本の作家以外に、当時の印刷物による紹介や展示などにも着目し、戦前の日本におけるベルギー美術の受容について探ります。」
◎太田喜二郎「乳屋の娘」1911年 油彩・キャンバス(京都国立近代美術館)
★太田喜二郎;京都生まれ(1883-1951)。東京美術学校で黒田清輝に師事。ベルギーに留学し、ゲント王立美術学校でエミール・クラウスに師事。点描の技法を取得。児島虎次郎とも交流。
◎エミール・クラウス「冬の果樹園」1911年 油彩・キャンバス (大原美術館所蔵)
★エミール・クラウス(Emile CLAUS);初期には写実主義、その後パリでモネの影響を受けた。太田喜二郎と児島虎次郎は彼のアトリエを訪れて指導を受けたらしい。
◎ジュール・ヴァン・ド・レーヌ「鏡の前」1952年頃 油彩・カンヴァス(アーティゾン美術館所蔵)
★ジュール・ヴァン・ド・レーヌ(Jules VAN DE LEENE):ブリュッセル生れ(1887-1962)。1934年に東京で個展が開催された。これが日本で開催されたベルーギー人作家による初めての個展となった。
◎感想
初めて旅行したヨーロッパがベルギーだった。マグリットなどの近現代の画家だけでなくフランドル派の画家たちの出身地であり、「フランダースの犬」の舞台でもあって興味があった。料理も美味しく、街並みも美しくとても良い思い出だ。今回は、そんなベルギーと日本の近代絵画における交流をテーマにしていると知って、足を運んだ。
大原美術館に収蔵する絵画を収集した児島虎次郎は大好きな画家なので、多くの作品が見られてよかった。太田喜二郎という人を知らなかったが、とても日本人離れした点描による新印象派風の絵は印象的だった。
今回の展覧会での一番のお気に入りは、ジュール・ヴァン・ド・レーヌの「鏡の前」。現代版のフェルメールという感じの絵ではあるが、厚塗りで重厚感もあり艶めかしい。
最後のコーナーで、コンスタンタン・ムーニエの彫刻の影響が、多くの日本の彫刻家たちに及んでいることを知った。私の大好きな荻原守衛も私淑していたのだとか。ビーナスではなく、労働者の姿をリアルに写した作品は迫力があった。
https://mmat.jp/static/file/exhibition/2023/20230429_flyer.pdf
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