
Bunkamura Production 2024/DISCOVER WORLD THEATRE vol.14演劇貸館公演世田谷パブリックシアター『A Number―数』『What If If Only―もしも もしせめて』(世田谷パブリックシアター)観劇記録

◎ 『A Number―数』『What If If Only―もしも もしせめて』
【公演日】2024.9/28(土) 14:00
【会場】世田谷パブリックシアター
【作】キャリル・チャーチル
【翻訳】広田敦郎
【演出】ジョナサン・マンビィ
【美術・衣裳】ポール・ウィルス
【出演】
『A Number―数』
堤真一、瀬戸康史
『What If If Only―もしも もしせめて』
大東駿介、浅野和之、
ポピエルマレック健太朗・涌澤昊⽣(Wキャスト)
(以下、公式web siteより引用)
「堤真一×瀬戸康史 初共演に注目が集まる!
豪華キャストでキャリル・チャーチルの二作品連続上演決定!
Bunkamuraが⽇本と海外のクリエイターの共同作業のもと、優れた海外戯曲を今⽇的な視点で上演する企画に取り組んできた、DISCOVER WORLD THEATRE(以下DWT)シリーズ。同シリーズの第14弾として上演するのは、『トップ・ガールズ』や『クラウド・ナイン』など数々の話題作で知られる、現代イギリス演劇を代表する劇作家の一人、キャリル・チャーチルの二作品です。
一作目は2021年に上演されたチャーチルの最新作で日本初演となる『What If If Only―もしも もしせめて』。二作目は、2002年に初演され22年にはローレンス・オリヴィエ賞リバイバル部門にノミネートされた名作『A Number―数』です。
この二作品の演出を手掛けるのは、これまでにDWTシリーズで三作品を演出し、キャストの実⼒をいかんなく発揮させることで高い評価を得ているジョナサン・マンビィ。英国で2010年に『A Number』を演出した経験があり“⽗と息⼦の⼀筋縄ではいかない対話が⾒事に展開された”と称賛を得ています。独特な表現スタイルと文体で人間心理を描くチャーチルの二作品をどのように紐解いていくのか、⽇英のコラボレーションで挑む今作にどうぞご期待ください。
『A Number―数』に堤真一×瀬戸康史、
『What If If Only―もしも もしせめて』に大東駿介×浅野和之ら
実力派キャストで魅せる濃密な物語
『A Number―数』で二人芝居に挑むのは、堤真一と瀬戸康史。人間のクローンを作ることが可能となった近未来を舞台に、秘密を抱え葛藤する父を堤が、クローンを含む三人の息子たちを瀬戸が演じます。これまでにマンビィが手掛けてきたDWTシリーズの『るつぼ』(2016)、『民衆の敵』(18)、『ウェンディ&ピーターパン』(21)の全てに出演し、マンビィと絶大な信頼関係を築いてきた堤。そして、マンビィ演出公演に初出演、堤とも初共演となる瀬戸が、複雑な感情を交錯させる親子の会話劇を繰り広げます。『What If If Only―もしも もしせめて』には、舞台初共演となる大東駿介と浅野和之。愛する人を失い苦しむ“某氏”を大東、“未来”と“現在”を浅野が、“幼き未来”(Wキャスト)と共に演じ、マンビィとの初タッグで、日本初演の戯曲に挑みます。
両作品を通じて、“アイデンティティ”“悲しみ”“愛”といった普遍的なテーマをSF的に描き、劇場空間に濃密な時間を創り出します。」
★上演は、『What If If Only―もしも もしせめて』25分→休憩20分→『A Number―数』の順で行われた。
『What If If Only―もしも もしせめて』
これは、浅野和之さんの演技力みせつけちゃいますよ!といった趣きのお芝居だ。プロジェクションマッピングをふんだんに使ったコミカルな内容だが、あまりにも派手な演出に、テーマパークの映像アトラクションのような感じになってしまったようにも思う。短くて楽しめる作品ではあった。
『A Number―数』
こちらはうってかわって、SFシリアス会話劇といった感じ。哲学的にも聞こえるが、実はそれほど深い内容でもなく、すこしずつずれた感じの2人の会話が続くので、だんだん聞いているこちら側はフラストレーションがたまっていく。最後に伏線回収!すっきり!ともならないところが、最後までモヤモヤする。結局、作家や演出家の意図を自分はどこまでくみ取れたのか?わからない。