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キ上の空論 獣三作三作め 『緑園にて祈るその子が獣』 (本多劇場)観劇記録(ネタバレあり)

◎ 『緑園にて祈るその子が獣』
【公演日時】2024.9.14 14:00~
【会場】本多劇場
【作・演出】中島庸介(キ上の空論)
【音楽】堀山俊紀(ikihsot)
【プロデューサー】中島庸介(キ上の空論)
【キャスト】久保田秀敏/日向野祥/藤原祐規/高柳明音/佐藤永典/富田麻帆/鵜飼主水/久下恭平/齋藤明里/松永有紘/藍澤慶子/板場充樹/小野塚渉悟
【後援】株式会社手塚宏二事務所
【助成】公益財団法人東京都歴史文化財団/アーツカウンシル東京(東京ライブ・ステージ応援助成)
【企画・主催】キ上の空論
(以下、公式web siteより引用)
「この物語は、性格の悪い丸琥と、この世に存在しない“神様”と、それを“信じる者たち”のお話です。
そしてきっと滑稽な喜劇です。
祈る家で育った“丸琥(マルコ)”は小学五年生の時にあやまって同級生のヒデに怪我をさせてしまう。怪我をしたヒデは詫びをいれるように丸琥に言う。どうすればいいのか尋ねると、ヒデは『通り道にある駄菓子屋から限定のキラカードを盗んでこい』と命令する。丸琥は命令に従ってカードを盗むが、その行動を母親に見られてしまう。断罪された者に希望はない・・キラカード事件をきっかけにどんどん拗れてゆく丸琥は、人を攻撃せずにはいられない凶暴な性格になっていった。
「社会」と「家族」を行き来しながら、不安定な学生時代を終え、やがて大人になった丸琥は、全てを捨てて一人で生きていく事を決断する。」

★宗教2世、児童虐待、いじめ、、、社会課題に正面から挑んだ作品、、、。だけど、この観劇体験は苦しすぎる。もともと映画でもTVドラマでもバイオレンスは苦手、いじめも苦手、大きな声での威圧、暴力、大きな音、私には苦し過ぎた。
「家庭」「仲間うち」「学校」「職場」「宗教団体」「社会」どんな単位でも、外界から遮断され、価値観の選択肢が狭められ、逃げ場がなくなる。これだけ情報があふれる社会の中でも、狭い世界に押し込められる人がいる。追い込まれる人がいる。本当は視野を広げられる世界のはずのサイバー世界が、人に逆に逃げ場がないように思わせてしまう方向に使われている。それでも、ほんの1mm外には別の世界があることを確認できる社会であってほしい。

※おみやげ




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