見出し画像

THEATER MILANO-Za 『歌舞伎町大歌舞伎』観劇記録

劇場ホワイエののぼり

【日時】2024年5月11日(土)16:00開演
【会場】THEATER MILANO-Za
【出演】中村勘九郎、中村七之助、中村虎之介、中村勘太郎、中村長三郎、中村鶴松
【演目と配役】
一、 正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)
  流星(りゅうせい)
  〈正札附根元草摺〉
     曽我五郎時致  虎之介
      小林妹舞鶴  鶴 松
  〈流星〉
         流星  勘九郎
         牽牛  勘太郎
         織女  長三郎
  落語「貧乏神」より
  小佐田定雄 脚本
  今井豊茂 演出
二、 福叶神恋噺(ふくかなうかみのこいばな)
     貧乏神おびん  七之助
      大工辰五郎  虎之介
   貧乏神すかんぴん  勘九郎

【主催】 松竹株式会社、Bunkamura、TST エンタテイメント
【製作】 松竹株式会社、Bunkamura
(以下、公式web siteからの引用)
「中村勘九郎×中村七之助『歌舞伎町大歌舞伎』の上演が決定!
落語の「貧乏神」をもとにした新作歌舞伎『福叶神恋噺(ふくかなうかみのこいばな)』の上演も!
2024年5月3日(金・祝)~26日(日)新宿・東急歌舞伎町タワーのTHEATER MILANO-Zaにて、中村勘九郎×中村七之助による『歌舞伎町大歌舞伎』の上演が決定!
歌舞伎の古典から新作まで幅広い作品に出演するだけでなく、父である十八世中村勘三郎の遺志を受け継ぎ、平成中村座や渋谷・コクーン歌舞伎を牽引するなど、若くして中村屋一門をまとめ、駆け抜けている中村勘九郎と中村七之助。2023年5月に上演された『姫路城世界遺産登録30周年記念 平成中村座 姫路城公演』では、チケットが発売からわずか2日で完売。同年11月に『北九州市制60周年 平成中村座 小倉城公演』、今年の3月に『十八世中村勘三郎十三回忌追善 名古屋平成中村座 同朋高校公演』を実施するなど、全国各地で多くの観客を魅了しています。
新たな挑戦を続ける勘九郎、七之助が、2024年5月に東急歌舞伎町タワーのTHEATER MILANO-Zaにて、『歌舞伎町大歌舞伎』を上演します!
公演の幕開きは、曽我兄弟の仇討を題材にした作品で、荒事の豪快な趣向と華やかさを併せ持つ長唄の舞踊『正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)』。続いて、七夕の夜、牽牛と織女の前に現れた流星が、雷の夫婦と子供、婆の四人の騒動の様子を踊り分ける軽妙洒脱な舞踊『流星(りゅうせい)』。そして、落語の「貧乏神」を題材に、どこか憎めない貧乏神をはじめ、個性豊かな登場人物たちが織り成す世話狂言の新作歌舞伎『福叶神恋噺(ふくかなうかみのこいばな)』で打ち出しとなります。」

★『正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)』
長唄も今回の舞台は若手の方が多いように見受けられたが、伸びのある通り良い声が心地よい舞台になっていた。こういう公演が増えて、若手の方にも出演機会が増えることは今後の歌舞伎界にとっても良いように思う。

★『流星(りゅうせい)』
勘九郎さん親子の共演舞台。若い2人の踊りは可愛らしい。勘九郎さんの踊りはさすが!の一言。声もしぐさも表情も、亡き勘三郎さんの面影が重なって見える。これから先、勘三郎さんが無しえなかった領域をじっくりと進んでほしい。

★『福叶神恋噺(ふくかなうかみのこいばな)』
中村虎之介さんの舞台は今回が初めて。まっすぐな演技と通りの良い声が小気味よい。七之助さんは余裕の演技と言ったところか。

☆中村屋一門の単独公演としては充実した内容だったのだと思う。踊りも長唄も充実していた。ただ、劇団新感線の最近の舞台などと比べてしまうと、「『福叶神恋噺」のような、いかにも、という世話物の演目は、予定調和の世界のような気がして物足りなさを感じるし、こういうものだけでは、歌舞伎は演劇として続いていくのが難しくなるのでは?と心配してしまう。もちろん、こういう演目もやれば、そうでないものもあるということなのだが。。



いいなと思ったら応援しよう!