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志段味古墳群/しだみ古墳群ミュージアム ・SHIDAMU

★4世紀から7世紀という長い期間に、狭い地域に様々な形の古墳が作られたと考えられている地域ということを古墳に関する資料で読み、興味を持ったので訪問した。復元された志段味大塚古墳を始め、大小さまざまな古墳が公園内で観ることができて楽しい。ミュージアムのボランティア説明員の方もとても親切に解説してくれた。

◎志段味古墳群
志段味古墳群は東谷山頂から山裾、庄内川に沿って広がる河岸段丘に分布している。4世紀前半から7世紀にかけて、様々な古墳66基が確認されている。
★志段味大塚古墳:
帆立貝式古墳(5世紀後半)。木棺と粘土槨がに使っており2人が埋葬されていたらしい。五鈴鏡など多くの金属製の副葬品が見つかっている。

志段味大塚古墳
志段味大塚古墳前方部から後円を望む(左側に造り出し)

★白鳥塚古墳:
前方後円墳(4世紀前半)。愛知県内で3番目の大きさの古墳。ヤマト王権との関係が指摘される大型の前方後円墳でこの地域を支配した王が埋葬されていたと考えられている。

白鳥塚古墳後円部頂上
白鳥塚古墳後円部(階段部分)から前方部

★東谷山白鳥古墳:
円墳(6世紀末~7世紀初)。横穴式石室がほぼ完全な形で残っている。馬具や太刀、土師器などが出土している。

東谷山白鳥古墳
東谷山白鳥古墳石室内部

◎ しだみ古墳群ミュージアム ・SHIDAMU 常設展
名古屋市守山区大字上志段味字前山1367
(以下、ミュージアム公式web siteより引用)
「「歴史の里しだみ古墳群」は、名古屋市の北東端に位置する守山区上志段味に集積する、墳形および大きさとも様々な「しだみ古墳群」と埴輪作りや勾玉作りといった古代体験や古墳群から出土した貴重な遺物を展示した「体感!しだみ古墳群ミュージアム」で構成されています。
 現在、名古屋市内には、約200基の古墳が確認されていますが、このうち古墳が最も集中しているのが「しだみ古墳群」がある上志段味(かみしだみ)です。
 上志段味は、岐阜県から愛知県へ流れる一級河川である庄内川が濃尾平野へ流れ出る部分にあたり、多くの古墳が点在することから志段味古墳群と呼ばれ、国の史跡に指定されています。
 志段味古墳群は尾張戸神社が鎮座する市内最高峰の東谷山頂から山裾、庄内川に沿って広がる河岸段丘に東西1.7km、南北1kmにわたって分布しています。
 4世紀前半から7世紀にかけて、古墳が築かれない空白期間をはさみながらも、長期にわたって古墳が造営されており、空白期間を境に4世紀前半から中頃、5世紀中頃から6世紀前半、6世紀後半から7世紀の3つの時期に分けることができます。その特徴は、全時期を通して、規模・形の異なる様々な古墳が、起伏の富んだ狭い地形に築かれており、「日本の古墳時代の縮図」と言えるところにあります。
 墳丘の平面形や葺石の特徴、石英を用いた墳丘装飾、埴輪の形態・製法技法、墳丘上の祭祀行為、埋葬施設内の副葬品などから、古墳群の被葬者たちがヤマト王権と密接な関係にあったことがうかがえる貴重な古墳群であると言えます。」

志段味大塚古墳出土物(埴輪など)
下の写真の右下にある須恵器形土製品と須恵器は後方部の造り出しから出土した祭祀に使われたと推定されている土器。

志段味大塚古墳出土物(埴輪など)

白鳥塚古墳出土石英
白鳥塚古墳の後円部頂上には石英が敷かれ、斜面の葺石の上にも大量の石英が撒かれていたという。

白鳥塚古墳出土石英

※今回のお土産
ピンバッチ、五鈴鏡キーホルダー、発掘スコップスプーン

ピンバッチ、五鈴鏡キーホルダー、発掘スコップスプーン



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