秋の風物詩
4年ぶりにあの声が帰ってきました。
近くの中学校から聞こえる体育祭練習の声です。
じりじりと容赦なく照り付けた太陽さんとはさよなら。
これからはふんわりと金木犀が香って
からっとした風がグラウンドにそそぎます。
体育祭に、ふさわしい季節です。
私は毎年、この季節を楽しみにしています。
赤や白のハチマキをした中学生が
拍子を刻んだ太鼓の音に合わせて踊ります。
競技が始まれば、
子どもたちが選んだであろう話題の曲が流れて、
放送部員が「紅組も白組もがんばってください!」と叫んでいます。
体育祭は好きじゃなかったくせに
もう二度とやることはないから
ちょっと切なくなります。
老犬と歩きながらグラウンドをのぞいて
おばちゃんは「良かったね」と心の中でつぶやきます。
これまでず~っと子どもたちは、がまんしてきたのです。
思う存分、声を張り上げてもらいたい。
お腹の底から笑ったり、声を出して運動するって
健やかに生きるには、大切なことです。
食べて、寝ていれば、それなりに生きていけるかもしれません。
それでも、やっぱり生きているといろいろあって、
健康を阻害するようなことにも出会います。
研究者たちも健康的に暮らすには
運動を取り入れると良いと言っています。
運動するって、ちょっと面倒だけれども、
何かにつまづいたときは
運動してみる、ということを
思い出して欲しいなと思っています。