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夏のヴィーナスと光線

おれは何時だってやさしいぜ
やさしい
険しい目付きで
世界を見ている

藪の中に潜む野犬のようによ

真夏にダンベル持って
海風に吹かれている輩は
おれの眼で身を竦める

やさしいやさしい眼をしてんのによ
藪の中のけだものは
夏の間、口笛も響かない暗闇で
世界を見る

ああ、こうも海辺近くの藪は涼しいか

光線よ、夏の間、生命裁く力

おれはやさしいぜ
おれの目線で裁くんだから

光線の届かねぇ位置から
ヴィーナス達をうっとり眺めている