妹が嫌いになった兄
ここ最近、
「せいちゃんいや!」
が口癖のハル兄。
自分のおもちゃを触られるのいや!
ずり這いで近寄ってくるだけでいや!
パパの横に寝てるのもいや!
ママが膝にのせてるのもいや!
挙げ句、バンボに座るだけでいや!(セイちゃん用の椅子なのに)
少し目を離すと攻撃することもあるので、
注意深く見守らなければならない。
しかし、セイちゃんも負けてはいない。
おもちゃを奪われたり、少し押されたくらいではへこたれず、再度アタック!
押し返されてもヘラヘラ笑っている時もあるし、ハル兄が大好きで近寄ってるというのがよく分かる。
なるほど、2番目はこうして強くなるのか。
きょうだいの2番目はたくましく育つ、なんてよく聞く話で、幼い頃からこんな経験をしていたら、そりゃ強くなるに決まっている。
下の子の特権だ。
わたしも姉妹の2番目なので、こんな風に姉と戯れていたんだろうなと想像できる。
姉が無理やりおんぶしたり、ベビーカーを無理に押したりして、よくケガさせられていたのをうっすらと覚えている。
何かやらかすたびに、姉は厳しく叱られていたが、それでも私は一緒に遊びたい気持ちが強く、いつも後ろをついてまわっていた。
小学校に入ると、校庭で遊んで怪我をすると姉のところへ行き、傷口を洗って保健室に連れて行ってもらっていた。
なぜか2〜3日毎にずっこけて怪我していたので、その度に泣きながら姉を呼び出していた。
わざわざ呼ばなくても、そのまま保健室へ行けばいいのに、お姉ちゃんに「大丈夫、大丈夫」と言ってもらって看病されるとなぜか安心するのだ。
4月に入り、2人とも保育園に通いだした。
セイちゃんはまだ慣らし保育中で、泣いている時間が多いらしい。
ハル兄は、園庭でセイちゃんを見つけると、何度も様子を見に行っていると先生から聞いた。
やっぱりお兄ちゃんだ。