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1982年の卒業旅行④ローマ

1982年の学生ツアー 4. 
ローマ・・・イタリア

ローマへ向かう飛行機の中。僕の前は久武。うしろは手塚。横(これが問題)が渡辺のおばちゃん(東京外国語大学のロシア語科卒業、Mobil内定。

このツアーが終わって親しくなり、横浜の渡辺さんちで焼肉パーティーをした)。

その隣がコバ。まず、おばちゃん、オレンジジュースをSONYのマイクロカセットの上にこぼす。マイクロカセット故障。おばちゃん、コバにマイクロカセット直せと言う。(コバはSONYに内定をもらっている)

僕はおばちゃんの血液型が絶対B型だとにらむ。聞いてみると、B
型との事。コバもB型。僕の抱いていた「お茶大生」のイメージとは違っていた。

※コバ、お茶大に行くのにバイクで通う。ドロドロに汚れて原色を留めぬダウンを着ている。のちの話だが、GUCCIで買ったバッグにチョコレートを落とす。(食べるのに夢中になっていたんだって!)

昼食。わりと旨い。肉、ケーキ、サラダ、チーズクラッカー、コーヒー。おばちゃん、またコーヒーこぼす。ティッシュが無くなるよー!よくMobilが雇ったなぁー。

レオナルド・ダビンチ国際空港



いよいよ、ローマ、レオナルドダビンチ空港。

おばちゃん、空港の給油所にMobilがあると感激。

空港のビル内に入るとさすがに緊張。なぜなら、イタリアとフランスは、この旅行中、最も治安が悪いところと聞いていたからだ。

先行した連中と会い、バスに乗り込む。

いちばん前に赤く光るデジタル時計の付いたベンツのデラックスバス。ガイドは中年の化粧(特にアイシャドウ)の濃いおばちゃん。

女性が男にからまれた時は、でたらめな電話番号を教えなさいとの事。男にからまれる様な女いるかなぁ?
運転手はアンジェロさん。イタリア人らしく陽気だ。

サン・ピエトロ寺院



高速を通って、ローマ最初の観光は、バチカン・サンピエトロ寺院。

寺院の中で大声を出したり、笑ったりすると「国外追放」になるのだ。(「国外追放」と言っても、100メートル位でイタリアなのだ)寺院は大きく、カメラに入らない。広角レンズ欲しいよ~。

中にあるモザイクは、小さな色とりどりの石を貼り合わせたもの。大理石の石像の衣の裾が本物の布の様だ。

ローマ教皇のミイラ
ローマ教皇のミイラ



教皇のミイラがある。黒い肌をしている。ミイラにとても興味があるのだが、やはり怖い。

コロッセオ



45分間、バチカン市国にいて、コロッセウムへ。もうじき閉まるそうだ。ガイドさんがバスの中から、ジュリアノ・ジェンマはこの辺に住んでいるとか説明してくれる。

イタリア人俳優 
ジュリアノ・ジェンマ



コロッセウムは思っていたとおり。ブルース・リーが「ドラゴンへの道」を撮ったのはどこかなぁー。

映画「ドラゴンへの道」
ブルース・リー



ガイドさん、声小さく聞こえない。ガイドブックを売っているおじさん、男を見たらジュリアノ・ジェンマ、女を見たらソフィア・ローレンに似ているとお世辞を言う。

イタリア人女優 ソフィア・ローレン



コロッセウムの前の屋台には、日本語で食べ物名が書いてある。ここに訪れる日本人の多い事が想像される。

次に向かったのは、銀行街を抜けて、トレビの泉へ。

トレビの泉



狭いところにある。写真を撮ってもらいながら、2ドラクマを2つ投げて、恋の成就を願う。がどうやら、投げ方を間違えたらしい。これがのちのちいろんな影響を与える事になるのだが・・・

泉の周り、日本人だらけ。焼き栗を食う。

日本人の言動を見ていると恥ずかしい。おばちゃんにそう言ったら、
「いいじゃないの!」とかたづけられてしまった。

カバンをダウンの下に入れ、しっかり抱える。トレビの泉の周りはすりやひったくりが多いそうだ。

今日のホテルは、ローマ市内から北へ行った「エルミタージュ」

今日から植出と同室。明日、小野と生田はオプショナルツアーでナポリへ行くのでこういう部屋割りにする。

部屋は端。狭い。なにせ、スーツケースを一つ開けるとトイレのドアが開かない。汚い。シャワーしかない。ヒーターが壊れている。

チェックイン後、植出、先生、小野(日本女子大)、野沢(日本女子大)、僕で町へ。ローマの街が遠くても、このツアーには朝食しか付いていないので、出かけざるを得ない。

道で遭ったイタリア人にイタリア語でレストランの場所を訊く。しかし、この人英語しゃべれる。なんちゅうこっちゃ! この人に教えてもらった「パンダ」という店で夕食。サラダ、マカロニ、ワイン。ワインはビーカーのどでかいので出て来る。もちろん、冷えてはいない。ギリシャ、イタリアとワインは水より安いくらい。

昨日の「エーゲ海クルーズ」以来、床が揺れている。

食後、駅へ行きたいという植出を振り切ってホテルへ。

先生が「俺が一緒に駅へ行こう」と言うが植出断る。

寝不足と疲れ。ホテルへ戻り、就寝。

※先生・アネゴ問題・・・エーゲ海クルーズで、先生がアネゴと肩組んで写真を撮って以来、先生はアネゴにぞっこん。ローマではオプショナルツアーに行くのを止めて、アネゴと行動を共にする気だ。明日はどうなる事やら・・・。

1982.2.27.
TODAY IS MY BIRTHDAY! (1960.2.27.生まれ)
7:45、先生に電話で起こされる。「もうメシ食ったから、早く出かけよう」との事。やれやれ、今日はゆっくり寝るはずが・・・

テルミニ駅


9:00過ぎ、アネゴ、先生、植出、僕、鈴木、高橋、でバスをただ乗りしてテルミニ駅へ。切符、すぐ売ってくれる。文明圏はいいねぇ。

アボさん、渡辺おばちゃんに会う。おばちゃんに、カタコンベ(地下墓地)の場所を訊くが分からず。

植出、駅のCHANGEにて両替。僕はその間、改札を入って、列車の写真を撮ったり、地下鉄を見に行ったりする。

テルミニはとても近代的で綺麗な駅。「金おくれ」と言って近づいてくる男やおばさんいる。ちょっと気味悪し。

歩いてコロッセウムへ。途中、サンタ・マリア・マジョーレ教会、公園を通ってコロッセウム。

いつもグループで歩くと一番前を歩く先生が、アネゴの後ろを歩いている。

今日はコロッセウムの上に登る。入口があるのに、何故か無料。オプショナルツアーでナポリに行った人は上に登れなかった訳だ。

真実の口



フォロロマーノから「真実の口」へ。イタリア人に道を訊くのはいいが、どうも間違った事を教えてくれる確率が高い。5人に聞いて、やっと「真実の口」の場所が分かる。最後に訊いたのは日本人だった。

「真実の口」はホントに寂れたところにあった。

映画「ローマの休日」より



「ローマの休日」のオードリー・ヘップバーンとグレゴリー・ペックのあのシーンが忘れられない。

手を入れてみる。何という事はない。僕は嘘をつかない人なのだ。アハハハ。ここで2人と4人に分かれる。すなわち、僕と植出、そして残り。

アネゴたちはバチカン美術館へ。僕たちはカラカラ浴場へ。

先生は朝、「俺は美術館へは行きたくない」と言っていた。

そして、「真実の口」では「美術館とカラカラ浴場ではどちらがいいかなぁ」と白々しい事を僕に訊く。そして、「やっぱり美術館にしよう」と言って、アネゴに付いていく。

カラカラ浴場



こちらは植出と2人で気分も軽く、カラカラ浴場へ。

「真実の口」で買ったコーラを飲みながら行く。カラカラ浴場は広く大きい。何でこんなもん作れたんや。

近くのBAR(バール)にて昼食。ビール、ピザ、サンドイッチ。

バスNo.118にて、カタコンベへ。(サン・カリスト)初めてバスでお金払う。車掌がいるから仕方がない。

カタコンベ(地下墓地)



14:30まで待ち、英語ガイドと共に階段を降りて、カタコンベの中へ。

英語でよく分からなかったが、地下40メートル、ローマ市内中に20万人の人が眠っているとの事。細くうす暗い通路の両側に、縦に5~8人くらい入れるベッド状の穴が開いている。

死体は取り払ってあったが、通路は入り組み、見学コース以外へも通じている。5世紀の死体を見た。白骨化し、ボロボロになっている。ああ、気持ち悪いぃー! さすがにカタコンベには日本人はいなかった。

バスNo.118に乗って、コロッセウムへ。そして、メトロを乗り継いで、オッタビオへ。

バチカンへ着いたら、15:50。アネゴとの約束の時間より50分遅れた。アネゴたちを探しても誰もいないので、ピエトロ寺院の屋上へ。階段が狭く急で正直しんどい。入場料1000リラ。高い。素晴らしい景色。キューポラの上まで登れるとは思わなかった。屋上は涼しくて心地よい風が吹きつける。

オプショナルツアーに行った人達、残念だろうなぁー。
ここで先生の名言。「バチカンはどこだ?」

キューポラの上には、サノもいる。

屋上から降りがけ、イタリア人の女の子とお父さんに話しかけ、記念撮影。

歩いてスペイン広場へ。サンタンジェロ城を通る。

サンタンジェロ城



「ローマの休日」の最後の方、船の上の乱闘のシーンでバックになった城だ。

子供たちがサッカーやスケボーで遊んでいる。スペイン広場の手前で、植出とサノは郵便局へ。

イタリアの信号は青がAVANT、赤がALT。

スペイン広場



スペイン広場は人でいっぱい。そのうち半分が日本人。

映画「ローマの休日」より



オードリー・ヘップバーンよろしく、ジェラートを食べる。周りのみんなも同じ事をしている。

うす暗がりの中で写真。昼間来れば良かった。

オプショナルツアーの人達と合流。先生はアネゴにつきまとっている。アネゴ、かなり疲れたみたい。コバ、植出のところへ来て、二人で階段を上っていく。近寄り難い雰囲気。僕、いじける。

GUCCI本店



GUCCIへ。アラレ、アカネを冷やかし、妹のバッグを探す。持って来た写真は10年前のもの。日本市場より2~3年、先を行っているモデル。

コバ、アネゴ、店員と相談。適当に買う。適当の割に高い。(215ドル)

最初、トイレに行って「日本円」を出して来たら、レートが悪いから「ドル」の方がイイって言われ、二回もトイレへ。キャッシュベルトは面倒くさい。

GUCCIもCELINEも日本人、あるいは日本語を話す店員がいる。

現代、日本の量販店に中国の人々が集まって、爆買いする感じに近い。

渋谷、お店の中が日本人ばかりでショックを受けていた。

僕は見ていないが、GUCCIに「ノーブラの店員」がいたそうな。それを目撃した渋谷は鼻血を出す事になる。

駅へ行く途中で夕食。ビール、ハンバーグ、ステーキ、サラダ、パン。

店を出るとイタリア・ミラノの女子学生の集団に遭い、植出のサイン帳をきっかけに駅まで大騒ぎ。
「今日が僕の誕生日だ!」と言うと、Happy Birthdayの合唱。サインを頼むと、サインを頼まれる。PENPALになる約束。イタリア人の女性、情熱的。いいなぁ!僕、イタリアに住もうかなぁ。

バスでホテルへ。

ホテル近くの店でワインとパイを買い込み(僕は誕生日でお金支払わず)、誕生日パーティーをアラレ・アカネの部屋でやる。

13人の会。第1回。

出席者はジャイアント軍団(僕、手塚、渋谷)、生田、小野、日本女子大の二人、アカネ、アラレ、久武、角野、植出、小林の13人。話は先生の事、中央大バレー部の事。

22:30~23:40くらいまで騒ぐ。

部屋へ戻ってお金の計算、入浴。
1:00前、就寝。

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