外国で必ず行く場所
今はコロナ禍で行けないが、海外に行った時、必ず行く場所がある。
駅。その国の人たちが集まって来る場所。様々な売店が立ち並ぶ。国際空港とは違う「庶民の姿」が見えるからである。
百貨店。日本の百貨店とは陳列方法も違うし、並べられている商品も違う。日本の百貨店がいかに見やすく商品を並べているかがよく分かる。
文房具店。その国にしか無いシャチハタのハンコ。ボールペン。便箋。安価でお土産を買えるのが楽しい。
本屋。日本の小説や漫画を探してみてはいかが?その国で日本がどの様に理解されているかきっと分かるはずだから。
動物園。海外の動物園で、動物を見ながら、1人ゆったりとした時間を過ごすのも楽しい。
遊園地。日本ほどアミューズメントが発達した国は無い。いろんな国の素朴な遊具に乗って童心にかえるのも悪くない。
市場。アマゾン川クルーズが終わって、マナウスの港に帰って来た僕は、港に隣接する魚市場を散策していた。すると、市場の中にカウンター席しかない料理店を見つけた。漁師専用の店だった。アマゾン川の流木で作られた店構えには、なんとも言われぬ雰囲気が漂っていた。僕は勇気を出して、カウンター席に座る。メニューはポルトガル語なので分からない。ただ、トマトスープというのは読めたので、それを頼む事にする。出て来たのは、川魚のアラが入ったトマトスープ。
一口飲んでみる。魚の出汁がちょうど良い加減に出ていて、今まで飲んだ中で、いちばん美味しいトマトスープ。あの味は今でも忘れられない。これが旅の醍醐味というやつだろう。
僕は初めて海外を旅した時、「日本という国」が見えたような気がした。
タクシーの自動ドアやエレベーターの「閉」のボタン、電車の発車ベル、その全てが海外には存在しなかった。
「日本」の不思議なところを見つけたくて、海外を旅している。だから、名所旧跡では無く、当たり前にその国の人たちが暮らしているところに行きたくなるのだ。この欲求には抗えない。
僕の「日本探し」はこれからも続いていく。