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自分に合った塩を選べるようになろう
普段の料理に欠かすことのできない塩
みなさんは意識していますか?
何も気にせず一番安いものを使っているという人もいれば、気を使ってそうでないものを選んでいる人もいると思います。
栄養や味、価格などがどのようになっているのかを解説していきます。
自分にとって今使っている塩はいいのか?
自由に塩を選べるようになってもらえればいいなと思っています。
塩の成分
科学的には塩化ナトリウム(NaCl)
じゃあ何でスーパーには色々な塩があるのか?
その一つの答えは「その他の成分が含まれているから」です。
具体的には
カルシウム
カリウム
マグネシウム
これらはミネラルです。
普段使っている塩にはこれらの成分は微量ですが入っています。
これらの違いで味や価格が変わってきます。
ナトリウム以外のミネラルが入っていることによって純粋なNaClのしょっぱさが和らぐことになるイメージ。
そのミネラルの比率によって味は変わってきます。
それでは先程のミネラルの味は?
イメージとしては
カリウム:すっぱい
カルシウム:甘い
マグネシウム:苦い
これらが分かったところで、どんな味かはもはや想像できません。
それではなぜミネラルの成分比率が違う塩があるのかでしょうか?
塩の分類
原料が違ったり製法が違ったりするからです。
例えばですが、原料ベースでみると
1.海水塩
2.岩塩
3.湖塩
の様に分類することができます。
製法ベースでみると
1.精製塩
2.再製加工塩
3.天然塩・自然塩
塩の分類(原料ベース)
海水塩は原料が海水なのでミネラルが豊富に含まれることになります。
(精製塩にしてしまうとほぼ無くなりますが…)
岩塩は塩の結晶のようなものなので、純粋な塩化ナトリウムに近くはなります。ミネラルは少なめです。
湖塩は海水が岩塩になる途中なので、海水塩と岩塩の中間のイメージ。
塩の分類(製法ベース)
塩を製法によって3つに分けます。
1.精製塩
2.再製加工塩
3.天然塩
精製塩はイオン交換膜を使って化学的な手法で作られたもの。
純度が高く(99%程度はNaCl)、ミネラルはかなり少ないです。
純度の高いNaClを得るために他のミネラルを不純物として取り除いているイメージ。
ただし、安く大量生産できるメリットはあります。スーパーなどにある1kg100円程度の安い塩はこれに該当します。
再製加工塩のイメージとしては
「精製塩 or 海外の天日塩」+「マグネシウム分(にがり)」
ほぼNaClにマグネシウムが足されたものといった感じです。
精製塩よりは割高ですがミネラルのバランスは
天然塩や自然塩に近くなります。
そういう意味ではバランスがとれているのかもしれません。
天然塩・自然塩は天日干しなどして作るそのままの塩。
そのためミネラル分は精製塩や再製加工塩に比べて多く含まれています。
ただし手間はかかるので値段が上がるのも事実。
自分に合った塩とは?
これらの知識を踏まえたうえでどういう塩を選んだらいいか?
結論は、個人の考え方次第
ここまできてそんな答えなのか、そう思う人もいるかもしれません。
ただ、「これがいい」というからには根拠が必要になりますね。
ここでそれを明確に示すのはムリです。
例えばですが「天然塩がいい」と言った場合、根拠を示さなければなりませんが、ミネラル分が多いから天然塩がいいでは根拠が無いですし、説得力に欠けます。
もちろんミネラルの重要性を説くことはできるのですが…
そして、ミネラルが多く含まれているからいいと言っても、どのくらいミネラルが入っていればいいか?
何かに基づいて数値的に示さなければいけないでしょう。
100g当たりミネラルが○○mg以上入っているものが良い
と書けばいいのかもしれませんが、その根拠は示しようがないです。
ミネラルは他の食材からも摂取していますから。
このような例を考えてみても、これがオススメとズバリは示せません。
どんな塩を選ぶか?
ここからは参考意見ということでお話しします。
あまり気にしない人は精製塩でいいと思います。
何と言っても安いですから。
ただ、実際に食べ比べてみると精製塩と再製加工塩は違いが分かります。
そういう「味」の面で精製塩を選ばない人もいます。
天然塩の方が「そのまま」なので安心感があるという人はそちらを選ぶということになるでしょう。
ミネラル分が多いから天然塩を選ぶ、という人もいるかもしれません。
ただ、カルシウム、カリウム、マグネシウムは塩以外からも摂取できます。
塩に依存しなくてもミネラルは摂取できる、と考えれば天然塩や再製加工塩にこだわる必要も無いでしょう。
ある程度色々なものを食べているという前提はありますけど…
もちろん「何種類か持っておく」という発想もありだと思います。
パスタをゆでるときに結構塩は使うけど、ゆでるだけだし精製塩でいいや。
でも普通の料理のときには再製加工塩にしたいな。というのもいいでしょう
塩の価格に関する見方
ここでも価格については全く触れていませんでした。
さすがに無限にお金はないので、少なからず気になるところだと思います。
そこにフォーカスして見ていこうと思います。
A:100円/1kg
B:500円/100g
Aはお手頃価格ですが 、Bは一般的には高価な部類に入ると思います。
1kg当たりに揃えると
A:100円/1kg
B:5000円/1kg
これだけ見ればBを使う気にはなりません。
Aで別にいいやという人もいるはず。
別の視点で見ると、Bでもいいかな、思うかもしれません。
1日に塩ってどれくらい使いますか?
あまり意識したことってないかもしれません。
平均して1日に2gだとします。そうすると実際にかかるお金は
A:0.2円
B:10円
1日にたった10円の差で味が結構違う、摂取できるミネラル量も格段に多い
なんて言われたらどうでしょう?
Bでもいいかな、と思った人は結構いるんじゃないでしょうか?
不思議ですね。
こう考えると高価な部類の塩を買うのに抵抗がなくなるかもしれません。
ただ、パスタをゆでるのに使う塩にさすがにBを使う気は起きませんが(笑)
実際我が家でも、パスタをゆでるときはA、それ以外はBと使い分けていたりします。
いかがでしたでしょうか?
今回の情報を元に自分に最適な塩を探してみてください。