90年代、日本語ラップの思い出
90年代僕は、仙台に住んでいた。
当時、僕はパチンコで生計を、立てていたのだった。
朝9時に、パチンコ屋に行き、釘を見て台を選ぶ。そしてデジタル台の場合、そのデジタルを一日中回し続けるのだ。
これはとても退屈な、作業だった。
なので僕は、パチンコ屋の騒音防止の意味もあったが、CDウォークマンのイヤホンを、耳に突っ込んで、ひたすら音楽を聴きながら、デジタルをまわし続けていた。
ある日、家から持ってきたCDに飽きたので、パチンコを休憩して、HMVにCDを買いに行くことにした。
僕は、いつも仙台駅前の、ダイヤモンドというパチンコ屋にいたのだが、HMVはそこから名掛丁商店街のアーケードを横切って、東北では有名な、めしのはんだや、という、ご飯屋の1号店の前の、汚い路地を通り抜けた、ビブレの裏手にある入り口から入って、その7階にあった。
CD全盛の時代、HMVにはCDの試聴機がたくさんあって、HMVのバイヤーのだろうか、おすすめのCDが、たくさん聴けるのだった。僕はこの試聴機たちを、よく利用していた。
買ったCDが好みに合わないと嫌なものだ。
しかし、この試聴機のおかげで、聴いてから買うことができるようになった。
これによって、音楽購入を外すことが少なくなったし、色々なCDを気軽に聴けるようになった。
しかしこの行為に、音楽購入特有の博打感は、無い。
買ったレコードに初めて針を落とす、あのドキドキ感は、この行為にはないのだ。
僕は、いつものように試聴機巡りをしていた。そしてヒップホップコーナーで、あるCDに釘付けになった。
そのCDは、DJ MASTERKEYがミックスしたFAR EAST COASTINGとゆうコンピレーションアルバムだった。
聴いてみると、なんだか凄いことが、起こり初めているような、気がした。
今思うと、時代の動きを感じたのかもしれない。
DJ MASTEERKEYは、BUDDHA BRANDというラップグループのDJだった。
リーダーでMCの一人、DEV LARGEは、もう亡くなった。
即購入した。
忘れたが、うるさいパチンコ屋のなかで、僕は、このCDを聴いたのだろう。
ぶっちゃけ、パチンコ屋のなかは、うるさすぎて、音楽がよく聴こえない(笑)
その後に、僕はこのCDに、めちゃめちゃハマった。
この、コンピレーションに入っている、ラッパーたちは、
今でも大好きだ。