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リスク起点の資産管理を日本のスタンダードに。これから思い描く展望は?

こんにちは。
SMBC日興証券note編集部です。

“お客さまの金融資産のリスクを可視化する”新サービス
「Nikko PRM Prime」。
開発プロジェクトの裏側に迫るインタビューの後編です。

サービスの概要・誕生秘話について聞いた前編はこちら!

今回は、その画期的な機能についてさらに深掘りしながら、開発プロジェクトの中心メンバーである2人の現在の想い、今後の展望について語ってもらいました。


過去のイベントから「現在」のリスクを分析

―数ある分析の中でも、特にこれは画期的だと思うサービスはありますか?

入澤:いくつもあるのですが、その中の一つに「シナリオ分析」があります。
例えば、リーマンショックやアベノミクス、コロナ危機など、過去に起きたさまざまな出来事がありますよね。

ブラックロック社では、そういった過去の市場データが蓄積されているので、同じような出来事が「まさに今」起きたらどうなるのか?という分析も可能なんです。

―「もし、今リーマンショックが起こったら?」というシナリオのもと、お客さまへの影響をシミュレートできるということですね。

土屋:はい。ブラックロックには創業以来蓄積した全世界の市場データと独自のリスクモデルがあり、同じようなイベントが発生した時、現在の世界経済や社会情勢に応じてどのような影響があるのかを分析することができます。
また、ブラックロックのリスク分析サービスを利用する世界の大手機関投資家など、サービスを利用する方々のお声を集約し、市場で注目されるリスクシナリオが継続的に追加されていきます。

長期的な視点で資産運用するうえでは、「もし、あの時の○○が今起きたら…」といったデータをふまえて将来に備えておくことも重要です。

入澤:そうですね。金融危機やパンデミックなど不測の事態が今後発生した時、自分の運用資産はどのように変動するのか。ポートフォリオのバランスを考えるうえで非常に重要な視点ですよね。

土屋:近年でも大きな危機がいくつもありましたので、今後も変化に合わせた分析可能なシナリオは随時アップデートしていきます。

2社の強みが融和した「唯一無二」のサービスが完成

―ようやく新サービスが完成した今、心境はいかがですか?

土屋:従来の「Nikko PRM」サービスを提供するなかで、「より営業員やお客さまがわかりやすく利用できないか」というお声をSMBC日興証券からいただく中で、検証と改善を徹底的に繰り返してきました。

そうした要望に応えるべくブラックロックが持っている分析システムの強みを最大限に引き出すことに尽力してきました。その結果、完成したのが「Nikko PRM Prime」なので、完成時にはとても感動しましたね。

入澤:実際、「Nikko PRM Prime」では多くの機能を実装しました。

まず現状の分析を行い、その後にさまざまなシミュレーションを駆使したご提案ができるようになったので、実際に利用いただいたお客さまから「分かりやすくなった」と嬉しいお声をいただくことも増えました。

土屋:非常に高度な開発を要するプロジェクトだったので、関係する部署やメンバーの数も相応に増えていきました。
規模が大きくなるにつれて大変なこともありましたが、その成果として、
SMBC日興証券の強みとブラックロックの技術が融合した画期的なサービスができたと思います。

常にお客さま満足度の最大化を目指して

―これから「Nikko PRM Prime」をどう活用していこうと考えていますか?

入澤:資産運用の分析はこれまでも行っていましたが、そこにより客観性を持たせることで、さらにお客さまにわかりやすくお伝えすることができるようになったと思います。
お客さまにご提案をする際、商品ごとのマーケットの見通しをお見せすることはこれまで通り重要です。

さらに「Nikko PRM Prime」を活用したポートフォリオのリスク分析結果を提示することで、お客さまに客観性のある投資判断をいただけるようになります。

土屋:そうですね。そうやってSMBC日興証券のお客さまへのアプローチ方法が進化していく中で、ブラックロックとしてもさらに向上させられる機能があると考えています。

入澤:営業員一人ひとりが「お客さま本位の提案」を徹底して考える文化があると思います。そのような文化をより支える機能の開発を今後も続けていきたいですね。

「Nikko PRM Prime」の浸透を通じ、資本市場の発展に資する

―最後に、これからの展望を聞かせてください。

入澤:日本の証券業界や資本市場に対して、今以上に貢献したいですね。
新NISAや長期分散投資という言葉がトレンドになっていますが、日本国内の投資へのイメージは決してポジティブなイメージだけではありません。「Nikko PRM Prime」が投資に対するネガティブなイメージを払拭するきっかけになればと思っています。

また、長期を見据えた投資をするには、お客さまの状況やご要望に応じた「指針」が必要になります。
お客さまのニーズに応えるサービスを提供し続けることで、結果として資本市場の発展に貢献できることが理想的ですね。

土屋:投資先進国と言われるアメリカでは、投資をするうえで各自の運用目標であるベンチマークを持ち、目標に向かって正しく歩んでいるのかをお客さまと担当者が定期的に点検していくリスク起点の資産管理の文化が根づいてきています。
日本でもそれが当たり前となるように、入澤さんをはじめSMBC日興証券と力を合わせて、これからも新しい発想、新しいサービスを生み出せるようしていきたいと思います。

編集部あとがき

「Nikko PRM Prime」の開発エピソードを聞いていると、相当な苦労があったはずですが、入澤さんと土屋さんからは、そういった表情は終始見えませんでした。

過去の苦労を振り返るのではなく、むしろ次に実現できそうなことをお互いに前向きに明るく語り合う。このチームだからこそ画期的なサービスを生み出すことができるんだなと実感しました。

SMBC日興証券とブラックロック社。組織の垣根を超えた開発チームは
これからもお客さまの役に立つサービスの開発を続けますので、今後の動向にも、ぜひご期待ください!

前編の記事はこちら!

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