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マルチプロダクト戦略のど真ん中を担う。SmartHRカスタマーサクセスの新しい挑戦

2024年1月、SmartHRは組織体制を大きくアップデートしました。

体制変更に伴い、カスタマーサクセスもこれまで1つだった組織を3つの組織に再編成。
今回は、事業戦略統括本部 プロダクトセールス・CS本部でマネージャーを務める畠中愛子さん(@AIko)に話を聞きました。SmartHRは労務領域のプロダクトを核としながら、SmartHR上に蓄積されたデータを活用し労務以外の領域での価値創出に挑戦しており、そういった新たな領域での価値創出に向き合うのが「事業戦略統括本部」です。
事業部におけるカスタマーサクセスとしての心がけや挑戦について語ってもらいました!

画像:SmartHRカスタマーサクセス組織体制(2024.01)/エンタープライズ、グロースマーケット、事業戦略統括本部の3組織に分かれている
2024年 SmartHR カスタマーサクセス組織(参照元「SmartHR カスタマーサクセス 2023-2024」)

💡この記事は、カスタマーサクセス組織の全体像と各部を紹介する全4本の記事の4本目です。これまでに公開した3本の記事もぜひご覧ください。
【1本目】SmartHR カスタマーサクセス 2023-2024
【2本目】事業成長のドライバーになる。SmartHRエンタープライズ カスタマーサクセスのこれから
【3本目】より多くの企業のサクセスを実現するために。カオスに複雑化するカスタマーサクセスに挑戦する

写真:畠中愛子さん
【畠中 愛子 さん(@AIko)】2020年6月入社。プロダクトセールス・CS本部にて、労務以外の事業領域の複数新チームの組成やタレントマネジメントCSチームのマネジメントを担う。2023年7月からマネジメントとしてチームを束ねている。2歳になる息子にとびっきりの料理を作るのが日課。

1.マルチプロダクト戦略に本気で向き合うための体制変更


─2024年より3つの組織に分かれたカスタマーサクセス(以下CS)ですが、畠中さんが所属する事業戦略統括本部のCSの役割について教えてください。

畠中:事業戦略統括本部のプロダクトセールス・CS本部では、労務領域以外の新しい領域に特化したセールス・CSの組織を立ち上げていくことが期待されています。

その中でも先行して組織化しているタレントマネジメント領域のCSにおいては、タレントマネジメント領域でのお客さまの成功を生み出すだけでなく、マルチプロダクト化に向けた組織のモデルケースになることも期待されています。受注後のお客さまの導入支援だけでなく、その手前のセールスフェーズでの支援にもチャレンジをしており、より多くのお客さまにSmartHRを活用して労務管理に加えタレントマネジメントの課題解決も検討いただけるような体制を模索しています。

プロダクトセールス・CSという形で専門部隊を切り出したのは、新しい組織体制の大きなポイントですね。中長期で考えると、タレントマネジメントに続くSmartHRの新たな柱となる事業をどんどん生み出していくための素地が早い段階で整えられたのではと思います。

─新体制となり、具体的に挑戦していきたいことは?

畠中:事業戦略統括本部は、SmartHRのマルチプロダクト戦略のど真ん中を担う部隊だと考えています。まずは新体制をきちんと作っていくこと自体がチャレンジです。

その中でもタレントマネジメントを担当するCS組織では「すべての顧客のタレントマネジメントを支援する」を2024年のミッションに掲げています。これまではリソースの関係もあり我々が直接的に支援できるのは一部のお客さまのみでした。しかし体制変更と役割の再設計により、より多くのお客さまのニーズにこれまで以上に丁寧に応えることができるようになってきています。タレントマネジメント領域での好事例をお客さまや社内に展開することで、導入の際によいイメージを描いていただき、多くの企業のタレントマネジメントの成功を支援していきたいです。

─タレントマネジメント領域のCSは、具体的にどのような役割を担っていますか?

畠中:SmartHRを契約いただいているお客さまを窓口担当のCSと一緒に担当し、主にタレントマネジメント機能の活用支援を行います。お客さま対応以外では、個々人が各プロダクトの担当となりお客さまからのフィードバックを開発チームに伝える役割や、プロダクトの新機能をお客さまに理解しやすく伝える方法を検討する役割も担っています。

写真:畠中愛子さん

2.従業員データベースを武器にSmartHRならではの価値を提供


─競合ひしめくタレントマネジメント領域ですが、SmartHRならではの価値とは?

畠中:SmartHRの強みは、労務手続きを通じて集まったデータを蓄積した「従業員データベース」を持っていることだと考えています。基盤となるデータベースに、フレッシュな情報を追加していけることはSmartHRならではの価値です。

タレントマネジメントを進めていくうえでは、あらゆる人事データが抜け漏れなく正確かつ最新の状態で整っていることがとても重要です。SmartHRであれば、名前や所属などの基本的な人事情報以外にも、人事評価の推移や従業員の資格情報、組織サーベイの結果なども連携することができます。さらに、タレントマネジメントに必要な従業員情報をまとめて確認できる新機能「キャリア台帳」を2月8日から提供開始しました。「キャリア台帳」は、SmartHR上で収集した従業員情報を自動で連携しまとめて確認できる機能で、お客さまの効果的なタレントマネジメントの推進をより支援することができると考えています。

─タレントマネジメントの可能性はこれからもっと広がりますね。

畠中:お客さまの課題はさまざまで、タレントマネジメントに成功している会社はまだ多くないと感じます。人口減少や働き方の変化などがすごいスピードで進む中で、解くべき課題をうまく設定できていない会社もあれば、解き方がわからない会社もあります。その一歩手前の「従業員を知る」ことから必要な場合もあります。

どんな状況のお客さまにとってもタレントマネジメントは重要で関心も高いため、他社での成功事例や取り組みについて問い合わせをいただくことも多いです。タレントマネジメントには終わりがありませんし、ダイレクトに人に影響を及ぼすからこそ失敗したくない心理も働きますよね。SmartHRでは「従業員データベース」を軸に支援することで、お客さま自身もまだ気づいていない本質的な課題の特定・解決に踏み込むことができます。よいケースを一つでも多く生み出して、いい形でより多くのお客さまへ価値を届けていきたいですね。

─会社規模の違いによって提案の際に心がけていることはありますか?

畠中:実際には企業規模だけではなく、業種や非正規雇用が多いかなどによっても提案内容は異なります。いろいろなテクノロジーが発達していますが、たとえば人事評価においてもツールを導入している企業が多いわけではなく紙に書いて提出する仕組みの会社もまだまだあります。企業規模によらず、一つずつ課題を拾い上げながら、お客さまごとに必要なステップを提示し一緒に進んでいくように心がけています。

─労務プロダクトを持っているからこそ、こういった提案ができたという事例は?

畠中:先ほどの従業員データベースの話に通じますが、労務業務のDXを通じて得られたデータを活用してタレントマネジメントに向けた提案ができる点はユニークな強みです。
たとえば、離職率に課題がある場合、データベースの入退社情報を用いて、入社年次や所属部署・部署ごとのサーベイ結果などを見ながら解決策を提案できます。課題の特定ができ、施策を打った後には改善ができているか数値で確認できるため、効果を確認することができます。

─中長期ではどんな目標を達成していきたいですか?

畠中:2026年にはタレントマネジメント領域でも業界のスタンダードとしての存在感をみせたいです。タレントマネジメントのやり方自体に正解がまだない中、各社が試行錯誤し工夫している現状があります。「型」を築き、新しい当たり前を作っていくことにチャレンジしつつ、業界や従業員規模に関わらず多くのお客さまに接することができる強みを活かして、SmartHRならではの価値を提供できるよう挑戦していきたいです。お客さまの期待にプロダクトで応えることはもちろん、CSという意味では好事例を集めてお客さまにご紹介していくこともできると思います。

写真:畠中愛子さん

3. タレントマネジメントで叶える、新しい価値創造を目指して


─新しい挑戦に向けてどんなチームを作っていきたいですか?その中で畠中さん自身の役割は?

畠中:SmartHRらしく、それぞれが自律駆動して自ら課題を解決し前進するチームを目指しています。私自身は、全体を見渡して進むべき方向性を示す役割を担っていきたいです。課題設定をクリアにして、一つの課題に対して複数のメンバーが連携して取り組むためのハブになり、個々人のパフォーマンスを最大化させる部分にこだわっています。「そもそも解決したいのはこの課題だよね」と目的に立ち返ったり、「どんな工夫をしたのか」と問いかけることを心がけています。優秀なメンバーがそろっているので、マイクロマネジメントをしなくても、目的に沿って動ける強い組織だと思っています。

─現在、チームとして課題に感じていることは?

畠中:タレントマネジメントの型が見つかっていない中で「再現性」を作ることは課題です。お客さまの状況を定量的に把握することで、個別事情の積み重ねではなく、チームの知見へと変えていきたいと思っています。タレントマネジメント領域のカスタマーサクセスは、1年前に5名だったのが今は14名にまで拡大しました。誰がお客さまを担当をしても一定のレベルでお応えできるよう進化していきたいですね。いい事例を実現したお客さまがいらっしゃれば、その情報を取りに行き組織に横展開する形で、事例を資産にしていきたいです。

─これから一緒に働く仲間に、どんなことを期待しますか?

畠中:新しいタレントマネジメントの定義を自分たちで作る過程を一緒に楽しめる方に仲間になってもらえると嬉しいです。多様なバックグラウンドを持つ人が増えることで、会社としてもできることがどんどん増えていきます。変化を楽しいと思える人だと、今のメンバーとも高め合うことができると思います。
コーポレートミッションにもある“well-working”の実現に向けて、直球で向き合うことができるのがタレントマネジメント領域のCSだと考えています。労務課題を入り口に接点を持ったお客さまの潜在的な課題を見つけて、解決策を一緒に考え、未開の中で「タレントマネジメントの正解」をともに形作っていける人をお待ちしています。

写真:畠中愛子さん

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取材協力:リスナーズ株式会社
撮影:@4hu(SmartHR)