相手の地図を想像する | ステークホルダーの多いプロダクトで心がけていること。
スマートキャンプ デザインブログ デザイナーの髙松夢です。
本記事はスマートキャンプ Advent Calendar 2019 12日目の記事です。
スマートキャンプはBOXILというSaaS比較プラットフォームを運営しており、プロダクト誕生から5年弱が経過しています。
一番古いプロダクトであるBOXILには、プロダクトチームの他に営業、マーケ、メディアなど多くの部署が携わっており、ステークホルダーの多いプロダクトです。
この記事では、立場の違うステークホルダーとプロジェクトを進めるにあたり、私が心がけている「相手の地図を想像する」ことについて書き進めていきます。
表面に出ない相手の事情を想像する
ステークホルダーが多いということは、それぞれがもっている背景が違うことだと捉えています。デザイナーにとって魅力的な施策は、営業的には納得のいかない施策になってしまうこともあり得ます。
このような状況を避けるため、各部署のKPIの把握や業務の理解はとても重要ですが、外側から見た情報だけでは関係者の事情理解は十分ではないと考えています。
例として、営業KPIに寄与する施策提案をしたとしても、営業が最も大切にしていることは、顧客との関係性かもしれません。相手の目標を思いやってだした提案が相手の心情に適わないこともあります。
根が深そうな課題や規模の大きい施策に取り組む時には、まとめる情報が多く、表面的な情報を拾って解決に走り出したくなりますが、できる限り関係者の事情・心情を聞きにいくことで、より良い提案ができると考えています。
相手の脳内にはどんな地図があるのか
複数人で話をしていると、さっきまで順調に議論できていたのに、急にはしごが外れたように議論が噛み合わなくなることがあります。
話題の本質は同じはずなのに、なにかがずれてしまった・・!と思ったら相手の頭にどんな地図が広がっているかを想像しています。
施策案を条件分岐させながら考えていたのに、突拍子もないアイディアが彼方から降ってきて、議論がそっちに流れてしまう場面もあります。
「議論の軸とずれている!」と指摘する前に、相手と自分の脳内がどのように違ったかを確認すると話の筋道が見えてきます。
議論から視点を引いて見ると、違う地図を持っていたことがわかる
発言そのものを受け取るのではなく、その裏にある相手の地図を想像することで、私自身はより多くの意見を取り入れた良い議論ができるようになりました。
図解や文字で自分の地図を見せる
ステークホルダーが多いプロダクトでは、初めて仕事をする相手と進めることも少なくありません。背景や思考を知らない者同士で協力する場合には、自分の頭の中の地図をアウトプットして見せるようにしています。
地図の見せ方は、図解しながら議論を進める、全体像がわかる会議のアジェンダを組んでから臨む、など方法は様々ですが、大事なのは議論を口頭のみで進めるのではなく、図や文字に現すことだと思っています。
情報や議論を見えない形で組み立てていると、お互いが気づかないうちに違う形を思い描いてしまうことがあります。同じ目標に向かって進むために、言語化・図示化を行うことはとても有効です。
ステークホルダーが多いって楽しいと思う
「ステークホルダーが多い」といえば、急な差し込み依頼が発生したり、施策の実行に必要な承認が増える...などネガティブな文脈で語られることが多いように感じます。
そんな側面は確かにありますが、丁寧にコミュニケーションをとっていけば、実行できる施策の幅は広がり続け、共に成功を喜べるメンバーも広がり続けます。
狭かった自分の地図に新しい地図が書き足されていく感覚を楽しめるのは、一定の成長を続けてきたプロダクトに携わる上での醍醐味だと思っています。来年もプロダクトと一緒にどんな成長ができるか楽しみです!!
デザインブログから参加した、スマートキャンプ Advent Calendar 2019 12日目でした!明日も更新されます!おたのしみに!
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WRITER&EDITOR :
Yume Takamatsu ( SMARTCAMP / Designer / @dream_yt95 )