早くもネタ枯れ?禁断の果実に手を出した宿命と来年度の難易度予想【2024年共通テスト物理分析】
難化は絶対と思っていたこともあり、生徒たちには散々脅しをかけていた共通テスト物理。
あまりに拍子抜けともいえる難易度でした。
平均点も60点台で高止まりし、上位層は昨年同様に高得点を取っています。
化学とは異なり、中上位の生徒も高得点ゾーンに入ってきています。
難しかったのは、小問集合の第1問だけだったという生徒もいる程、「難しく見えなかった」効果は高得点に導いたともいえるのでしょう。
なので、ある意味、平均点が62点程度だったのは、物理を苦手にしている受験生が軒並み点数を落としたことが原因だったのではと分析しています。
また、今回のセットで感じたことは、「ネタ枯れ」感です。
第2問 問4については、
対策で散々やりつくしたこともあり、正直なところ「またか」という印象は拭えません。
そもそも、共通テストから、現象を物理的な視点で考察するというアプローチの問題が増えましたが、これは当初から早晩ネタ枯れするのでは?と思っていました。継続性という観点では禁断の果実に手を出したとも言えるからです。
方向性はいいとは思うものの、共通テストが続く限り、新しい問題を作成しないといけない宿命にあるテストで、この方向性には限界がある。
変な言い方ですが、この方向性でテストを継続するためには、問題を難しくする「発明」が必要なのではとさえ思います。
試行調査に比べるとデータから発想するタイプの問題が緩くなっている点もあり、難化の糸口はこのあたりなのかもしれません。
恐らく、この2年の結果を踏まえ、問題が易しすぎるという総括はでるのではと見ていますので、狼おじさんの誹りを恐れずに、来年度こそ物理は難化すると予想したいと思っています。
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