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【#共通テスト2025(4)】復活する数学C「複素数平面」の難しい評価【理系の選択決め打ちはリスクか】

来年度の共通テストについてのシリーズ企画、#共通テスト2025の4回目です。

前回はこちら。

今回は、構成が変わる数学について書いてみます。

来春の共通テストから、数学ⅡBは、数学ⅡBCに変わります。
ベクトルが数学Bから数学Cに移り、同様に数学Ⅲから楕円などの2次曲線と複素数平面が数学Cに移りました。

その結果、2次曲線と複素数平面が共通テストに登場します。また、これまであっても存在感が希薄だった統計分野が文系受験生を中心に選ばざるを得ない科目になります。

今回は、理系受験生が考えておくべき数学の戦略について書いてみます。

まず、複素数平面は、比較的パターンに収斂しやすい単元です。もちろん、例外はヤマのようにありますが、標準的な問題は、ある程度の類例に沿っていますので、多くの受験生は、まずは、標準問題演習で、解き方を学ぶことになります。

複素数平面は、かつてセンター試験時代にも出題があります。1994年のカリキュラム改定で、数学Bで習っていた時代があるからです。

そのころの問題は、比較的オーソドックスな問題が並んでいた印象があります。
なので、受験生としては、特別な対策を意識せずに済んだのではと思われます。

しかし、今回の複素数平面復活にあたり、大学入試センターが公表した試作問題は、結構攻めている印象があります。
意地になって共通テストらしさを追求しているのかなとさえ思います。

複素数平面は、ちょっとでもパターンから外れると、方針が全く立たず、多くの受験生が四苦八苦します。

これなどは、典型かなと思いますし、さらにこれは、共通テストあるあるの、「言葉が足りない」系の問題でしょう。何をどうアプローチするかが全く見えないと手も足も出ない。

次の問題も

前設問で具体性を議論しておいて、抽象性に上げているので、この振れ幅も厳しい。

共通テストの複素数平面は、結構厳しいぞという印象を持たざるを得ない。

なにせ、判断となるサンプルがこれしかないので、判断が難しくもあります。

また、共通テストの試行問題は、理想を追求した問題となりがちで、
物理や化学は、かなり攻めていた。
化学のモール法を扱った問題などは、ここまで踏み込むのかと受験生を恐怖にたたき落としたものです。

ただ、ふたを開けるとそこまでの激しさは消えていましたから、試作問題でさえ、当てにならないともいます。

今年の受験生は、いろんな不確定要素を抱えています。

この複素数平面、2次曲線もそうでしょう。

このようなときは、数学Bの統計にもしっかりアプローチして、リスクを下げておくことは大事だと思います。

何があるかわからない共通テストだからこそ、逃げ道は可能な限り確保すべきでしょう。負担増はしんどいとは思いますが、本番で出口なしとなるよりはマシと考えるしかないかなと思います。

理系だからこそできる選択でもあるので、ここは食わず嫌いをせずに統計への準備もお願いしたいところですね。

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