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デジタル化は、たぶん人をダメにする(11)【ポータルサイトでのクリック至上主義が生み出す言葉の軽さと事実への執着の希薄化】

ネット時代になり、膨大な情報が供給されていると実感します。

大手メディア発であっても、時々変な記事が出ますが、今回たまたま好例とおもう記事が出たので、それを通してネット記事と言葉について考えてみたいと思います。

そのサンプルが↓です。ネット記事なので、訂正される可能性もあり、画像で示しています。

とあるスポーツ新聞社の配信記事です(といってもよく見ればわかるのですが・・・(笑))。

タイトルを見て、素直に読めば、関西大学バレーボールリーグ(恐らく秋季リーグ)は、男女ともに龍谷大が優勝したと読めます。

ところが、男子の方は、記事の内容では、近畿大学が優勝したのでは?となります。

実際は、こちら(4セット目の数字は誤記のようですが)

これはどういうことなのか。

ネット記事だからと言って、こんな雑でいいのでしょうか。曲がりなりにも、全国で販売されているスポーツ紙なのに。

また、事実関係には誤りがないとはいえ、女子も優勝した龍谷大は、関西大と同率で、セット率で競り勝っている。

これが「1強時代」と言えるのか。

そもそも、事実関係がここまで杜撰な扱いなのに、タイトルだけは妙に凝っている。

ヤフージャパンなど、ポータルサイトでのクリック数が収益につながるからこのようなことになるのもネット時代の記事の特徴なのでしょう。クリック至上主義とも言えるのかもしれません。

これから判断できることとして、情報は段々軽くなっているのではということを感じます。

それは、思考が地に足のついたものでなくなっているのではということなのかもしれません。

今後、ますますネット空間に飛び交う言葉は軽くなっていくのかもしれません。事実関係に関心がなくなると、結果としてデマが広まりやすくなる。

バズるとか、炎上とかを意図的に起こしたい人も一定数いるネット時代では、「何か予想もしない悪質なデマが広まる可能性」は十分にあるのではと思います。

それを防ぐためには、言葉について、真実について、もう少しこだわった方がいいのかもしれません。

それは、他山の石とするには十分すぎる事例だったとも感じています。


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