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JR京都線での立ち往生は明らかな人災【JR西の対応から教訓を学ぶ】

10年に一度の大寒波がやってきて来ます。福岡の街にも寒波が襲来しています。そんな中、JR京都線で電車が立ち往生し、多くの乗客の方が閉じ込められる事態となったとのことです。

閉所恐怖症気味の私にとって、想像するだけで震えがでるようなニュースです。この問題、想像以上の問題をはらんでいるようです。

以下のnoteの記事は、ぜひ多くの方に読んでもらいたいと思っています。

JR西の対応は、あまりに酷く、かつ私たちの身近で起こってもおかしくない事案だと感じます。

 JR西日本はかねてから大きな事故・重大インシデントを繰り返しており、その度に「安全軽視、スピード・利益至上主義」という傾向を指摘されています。今回も、運行再開に異常なまでに執着し、乗客の生命や都合といったものはほとんど重要視されていないことがわかります。
 そもそもの融雪器の設置見送りは、手間とコスト削減と言われても仕方ありません。予報データを自分たちに都合よく受け取って、作業をしなかったことは非常に問題です。
 降車判断についても、線路を歩くリスクについては一見もっともらしいのですが、「満員電車で何時間も閉じ込められるリスク」は無視されていますし、安全に誘導するための人員を用意していないため、決断できないというのが実際のところでしょう。
 結果として降車せざるを得なくなり、多くの乗客が長時間閉じ込められた上に線路も歩くという、両方のリスクに晒されました。13両は結果的に駅のホームに到着できましたが、そこでも多くの人が4時間〜9時間も閉じ込められています。
 JR西日本の指令にとっては運行再開することが至上課題であり、乗客の都合や安全については重要課題ではない、もっと言えば乗客の存在は記号や数字としてしか認識されていないのではないでしょうか。もしかしたら、乗客を駅間で下ろすことを「負け」「恥」と考えるような考えもあるかもしれません。

上記記事より

この指摘は、首肯しかありません。

予報データを自分たちに都合よく受け取って、作業をしなかったことは非常に問題です。

は、八甲田山雪中行軍事件を思い出させます。近年では、福島第一原発事故につながった地下電源問題とも根を同じくするものだろうと感じています。

この素晴らしいまとめを拝見させていただくと、問題は時間とともに加速度的に問題の度合いが大きくなっていくこととが理解できます。
初期対応をきちんとやれば、ここまで問題が大きくならなかったとも言えます。
恐らく、問題が大きくなった時点で、JR西の上層部はパニックになっていたのではと想像しています。自分たちの判断ミスによって、事態が大きくなっていることも、物事を矮小化して評価する心理的な状態になったのではとも見ています。

この事案を見て、他山の石とすべき点としては、間違いは間違いとして認める。ことなのではと思います。

融雪器の設置見送りが間違いだったという認識があれば、思考のスイッチは切り替わったはずで、鉄道事業者として、第一に考えるべきである乗客の安全確保に意識が向いたのではと感じます。

初期判断のミスを認められなかったことが、

車内では「車掌と運転士は線路への避難で意見が一致して要請しているが、輸送指令に却下されている」「これ以上、会社に背くと処分されるので強く言えない」という放送がありました。

上記記事より

という最も大きく、かつ重要な情報をもっている現場の意見を黙殺することになったのではと思います。

結果として、この事案は

となった。
誰一人としてメリットのない結末になったことは、よく理解すべきことでしょう。

どうしてそうなったのかを自己批判的な総括ができないような組織では、乗客の安全を担う資格はないと思うくらいに、JR西の幹部は猛省してもらいたいと願うばかりです。

また、私も当事者意識をもって、この問題についてよく考えたいとも思っています。

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