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映像授業は、塾業界を席巻するか?

今日は映像授業について考えてみたいと思います。

ご存じのように、映像授業はコロナ禍の影響もあり勢いがあるようです。比較的早い時期からサービスを提供していた、代々木ゼミナール(代ゼミサテライン予備校)、東進ハイスクールに加え、河合塾マナビスの参入で一気に塾業界の主要サービスのひとつになりました。

これらのサービスは、教室を開いて自習室提供やチューターが講座の選び方などをアドバイス(営業という説もありますが・・・)してくれます。

また、映像授業の提供のみに特化したスタディサプリ(リクルート)は値上げしたものの、依然として廉価な価格でサービスを提供しています。サブスクリプション方式でもあり、お得感があり「併用」の需要を獲得しています。

なので、映像授業を本格的に検討している方も多いのではと思います。

教室での指導で仕事をしている者として、このような映像授業のサービスは、脅威に見えなくもありません。また、昔大手予備校で高品質の授業を受けていた保護者から見れば、映像授業でいいのではないかという意見もあるでしょう。そのあたりから、地方の小さな塾は映像授業に飲み込まれるという説があります。

しかし、私は地域の塾がなくなるというところまで映像授業サービスは影響力はないと思っています。

それは、「映像を見ただけで、成績が爆上りすることはない」という現実があるからです。

理由は指導の現場に立てば、一方的な授業によって理解を完璧にすることは難しいことがわかるからです。

それは人間が物事を理解するメカニズムと影響していると思っています。内容が難しければ難しい程、「一気に理解できない」のです。何らかの形で理解できない領域が残ります。それはつまり、疑問点が残るということです。

それはどんなカリスマ先生であっても「万人が理解する授業」は無理であるとも言えます。

映像授業のサービスの「質問ができない」または「質問のレスポンスが遅い」というのは、致命的な盲点なのです。

何事もメリット、デメリットがあります。映像授業サービスをご検討されている方は、質問が出来ないネックは、意外にボディブローのように効いてくる場合があることを理解されておくべきでしょう。なので、お試し期間を設けておくことをおススメします。その間、保護者は、プランBを準備しておくとよいと思います。


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