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今の時代の「管理サービス」とは。
今回は、学習の管理について。
近年、学習塾業界において、武田塾の台頭によって、学習を管理することが再び注目されているように思います。
塾が在籍者の学習を管理することは、別に新しいサービスではありません。昔からあるサービスでもあります。
かつて、医学予備校に両国予備校というのがありました。
テレビCMや新聞広告を積極的に打ち、「いい意味でのスパルタ式」をアピールしていました。徹底した詰込み学習で、在籍者を「管理」していた印象があります。
また、ラサール石井さんが通っていた大阪の塾・入江塾もスパルタ式で有名だったとか。
深夜遅くまでの勉強というのは、今では信じられない光景とも言えます。
今の時代、ここまでのあからさまな管理は難しくとも、何らかの形で、管理をやっている塾は、意外にあります。
というより、学習塾業界にとって、在籍者の学習を管理するシステムは、死活問題とも言えます。
特に塾の規模が大きくなれば、必然的に管理はせざるを得ない状況になります。成績を上げるスキルを講師にゆだねては、組織としての「平均値」にばらつきが出てしまい、サービスを均一化できなくなるからです。
なので、チェーン展開している塾は、やり方違えども、何らかの「管理」が行われています。それは、いい面があり、チェーン展開しているところは、大きなハズレがないとも言えます。
ただし、均一化、平均化が主眼なので、「大当たり」もありません。
チェーン展開している塾に通わせることで、現状を打破することは、サービス内容から参照しても、ほぼ不可能とみていいとおもいます。
両国予備校も入江塾も今はもうありません。今、残っていない理由は時代に合わない「管理」をしていたことなのだと思っています。
今は、新しい形で学習の「管理」が行われているとみていいのでしょう。
宿題を課し、LINEなどを通じて報告させる「踏みこんだ管理サービス」や、武田塾のように管理するための工程を売りにする「管理をサービスの主眼にする」タイプなど時代にあった「管理」が模索されている時代なのだと思います。
ただ、私は「管理」の効果は限定的だとも思っています。経験的にも、成績上位者への管理は基本不要です。
また、下位者の場合は、自己管理が十分でないから、成績が振るわないケースも多い。宿題を指定しても、それができない。やりたくないのでしょう。それは無理のないことだと思います。生徒をやる気にさせるのは、講師の力量だと塾の「管理」者は、言いますが、言っている当人ができていないことも多い。
「管理」は、そう簡単なことではありません。だから、いつの時代も「強制性」をともなう手法が用いられます。両国予備校や入江塾のように「あからさまに」やるのではなく、
「自己管理は難しいから、管理される方が楽」と思うように考えを持っていき、在籍者のマインドを塾のシステムに合わせるようにマネジメントするのが一つのトレンドなのかなと感じます。
ただ、どうしてもこのような手法は、自主性を阻害します。
そのような仕組みで大学に送り出しても、後々苦労することが分かっているので、どうしても躊躇してしまう自分がいます。
「大洪水よ、わが亡きあとに来たれ」とはなれないので、難しいところがあります。
塾の少人数化が進めば進むほど、学習管理は一つのテーマになるのではと思います。