必要十分条件から発想するとは?(共通テスト試行調査:ベクトル)
今回は共通テストの試行調査の問題です。
ベクトルは、攻めている印象のある共通テスト。2021年は、正十二面体が登場し、受験生をビビらせました(・.・;)
ベクトルは、パターン化が顕著という事情もあり、受験生を揺さぶる方向にあるのでしょうね。
その象徴のような問題だと感じているのが、こちら
(1)~(2)までの流れは、
となり、(3)が受験生を揺さぶりにかけていますね。
表題にある通り、(2)で必要十分条件を求めさせて、(3)で活用させています。
ここで出題者のメッセージを読み解く必要があります。
受験生の混乱をよそに、選択肢があまりにシュールですね。
論理のつながりがブラックボックスというセンター試験時代からの伝統は共通テストでも引き継ぐよ!という宣言なんでしょうか。
頼れるのは、必要十分条件だけです。
とは言うものの、これだけをじっと見つめていても解決しません。
ここから、必要十分条件を拡張していきます。ここで大事なのは、内積の式を、定義に基づいて変形するのは、何の問題もないということです。
となりますね。共通のOAベクトルの大きさの式は、カットしてもよさそうですね。
これから何が言えるのかと発想します。
当然
ですね。
よって、
が正解とわかります。
大事な点は、2つです。
必要十分条件から発想すること。
定義に従って式変形すること。
・・・です。本問はこの二つが解法の鍵になっています。
共通テストは、このあたりの思考法を大切にしているところがありますね。より論理的になっているように感じるところでもあります。
対処療法的な発想では通用しない問題の一つでしょう。しっかりと確認しておいてほしいポイントかなと思います。
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