ソーイングセット

ほつれた糸が気になって  勝手にボタンを縫いかえた

それをまだ着ているの？  だれが縫ったのかも忘れて

私だったら  ボタンに触れるたびに  痛い  まず着ない

目に見えないところに押しやって  やがては処分するでしょう

何もなかったかのように接されるのは辛いと

断った  呑み会

あなたさえ来なければ  本当は楽しみにしていたのに

仲間にいじられても平気な位、

ほとぼりが冷めて  笑って話せると踏んだんだ

周りが思うほど  私サバサバしてない

周りが思うほど  あなたやさしくない

あんな思いも  こんな想いも  すべて心の中に 縫いつけた

あなたが忘れてしまっても  私は覚えておきたいと 強く つよく思ったんだ

でもそれって、 それってさぁ、

忘れゆくことの裏付け

ボタンの糸の色を どうして白にしたんだろうか

あんな思いも  こんな想いも  やがてはほつれてい(ゆ)くんだろうな

忘れていくことに抗わなくなったら

ふと 思い出した  ソーイングセット

青い小さな箱の中には、そもそも赤い糸もなかったんだ

周りが思うほど 私サバサバしてない

周りが思うほど あなたやさしくない

あなた やさしくない   そこまであなた やさしくない

あんな思いも こんな想いも  やがてはほつれてい(ゆ)くんだろうな

2018年6月17日(日)  制作

それではまたのちほど(*￣∇￣)ノ

こんなんも書いてます。