子どもにスマホを持たせて後悔する4パターン!後悔の原因と対策を解説
小中学生のスマホ保有が当たり前になっている現代。実際、東北大学加齢医学会研究所が、2021年度の小学校5年生から中学校3年生、約3.7万人にアンケートを取った結果、下記のように大半の子どもたちがスマホを保有していました。
「自分の子だけスマホを持っていなかったら仲間はずれにならないか」「習い事の送迎の連絡や防犯のため」と考えてスマホをもたせる親御さんも多いのではないでしょうか。
しかし、スマホを持たせたことを後悔する場合も多くあります。後悔しないためには、後悔する原因の把握と、対策が必要です。最初に、スマホを持たせたことを後悔する4つのパターンを紹介します。
1. 子どもにスマホをもたせて後悔する4つパターン
子どもにスマホを持たせて後悔するパターンは、主に下記の4つです。
勝手に決済してしまう
トラブルや犯罪に巻き込まれる
スマホ依存
学力低下・脳の発育を妨げる
最初に後悔するパターンを把握して、対策をたてましょう。
1-1.勝手に決済してしまう
スマホを使っていると、マンガやゲームなど、さまざまな広告が表示されます。また、YouTubeやLIVEチャットの投げ銭もあります。
スマホにカード情報などの決済情報を登録してしまうと、タップするだけで簡単に支払いができます。
1回は数百円の支払いだったとしても、子どもにお金の価値はわかりません。自制が効かなくなり、何度も何度も決済を繰り返して、数万円以上の支払いになってしまうこともあります。
1-2.トラブルや犯罪に巻き込まれる
SNSで個人情報を公開してしまったり、誹謗中傷を受けたり、または他人を誹謗中傷したりなど、トラブルに巻き込まれる可能性があります。
SNSとの付き合い方は大人でも難しく、子どもでは言っていいこと悪いこと、他人の投稿の受け止め方など、適切に対応できません。
また、マッチングアプリや掲示板などを通じて他人と会う約束をして、誘拐などの犯罪に巻き込まれる可能性があります。これらも子どもでは判断が難しく、後戻りできないトラブルに巻き込まれる可能性があります。
1-3.スマホ依存
子どもがスマホに依存してしまうことも、後悔する原因の1つです。SNSのコメントやメッセージ、好きなアイドルグループの最新情報など、スマホを小まめにチェックしないと落ち着かなくなってしまいます。
すぐにスマホを操作したい衝動にかられるようになり、勉強やスポーツのように大切なことに集中できなくなってしまいます。また、家族での食事中も常にスマホを触るようになり、コミュニケーションも減ってしまうでしょう。
1-4.学力低下・脳の発育を妨げる
東北大学加齢医学会研究所の研究によると、小中学生がインターネットを使いすぎると、脳の発達を損なって学力が低下することが明らかになっています。
なお、子どものインターネット使用時間は、ほぼスマホなので、以降はスマホ使用時間として解説します。
東北大学加齢医学会研究所は、平均年齢11歳の子どもたち223人を3年間追跡調査しました。その結果、インターネットを使っている子どもほど、脳の発達に悪影響が見られました。
また、小6と中1の子どもたち14,411人を2年間追跡調査した結果、スマホの使用時間が増えるほど成績が落ち、使用時間が減るほど成績が上がることが確認されています。
このように、スマホの使用時間が増えれば増えるほど、脳の発達と学力に悪影響をもたらすのです。
2. 子どもにスマホを持たせるときの対策
前の章で解説したとおり、子どもにスマホを持たせると後悔する場合があります。後悔しないためには、下記2つの対策を行いましょう。
教育の徹底
スマホの使用制限が必須
2-1.教育の徹底
スマホの適切な使用方法について、教育を徹底しましょう。特に下記の教育が重要です。
決済をしないこと
SNSの投稿やメッセージを真に受けないこと
ネットで知り合った人と会わないこと
決済を防ぐためには、子どもの端末で決済できないように、支払情報を入力しないようにしましょう。
また、SNSや掲示板などで問題が起こった場合、気軽に相談できる関係性を作っておくことも重要です。
しかし、教育には限界があります。
2-2.スマホの使用制限が必須
インターネットの世界は誘惑にあふれていて、大人でも完璧に使いこなすのは困難です。どれだけ教育をしても、子どもの自制心・判断力では上手く使いこなせません。
そのため「スマホフィルタリングアプリ」を用いた使用制限が必須です。スマホフィルタリングアプリとは、スマホの一部機能や使用時間を制限して、スマホの使いすぎを防ぐアプリです。
スマホフィルタリングアプリなら、不適切な使用を半強制的に防ぐことができます。子どもと相談しつつ、制限する機能を選びましょう。
3. スマホフィルタリングアプリを導入しよう
先ほど解説したとおり、不適切なスマホの使用を事前に防ぐためにも、スマホフィルタリングアプリを導入しましょう。
次のような機能があるスマホフィルタリングアプリがおすすめです。
使用時間
アクセスの制限
使用履歴の確認
位置情報確認
3-1.使用時間・アクセスの制限
もっとも基本的で重要な機能が使用時間とアクセスの制限です。スマホには誘惑があふれているため、子どもの自制心で使用時間を管理するのは困難です。事前に決めた使用時間が経過したら、スマホを使えないように設定しましょう。
また、有害サイト・アプリへのアクセスやインストールを制限できる機能も重要です。インターネット上には、子どもの成長に有害なサイト・アプリに、簡単にアクセス・インストールできるようになっています。
子どもの判断力では、利用してしまう場合があるため、サイトやアプリの利用を制限できる機能を持ったアプリが有効です。
3-2.使用履歴の確認
使用履歴を確認できるアプリを選びましょう。子どもがどのアプリを何時間使ったか、スマホを何時間使ったのか、どのサイトにアクセスしたかなどの使用状況を確認できます。
有害なサイトやアプリにアクセスしていた場合、履歴を確認してブロックすることも可能です。
特に動画の視聴履歴を確認してください。子どものスマホ使用時間のうち、多くは動画視聴です。子どもに人気のYouTubeやTikTokは、おすすめ動画が次から次へ表示されるため、長時間視聴をしてしまいがちです。
特に、ショート動画は、1つのことに集中し続けることがなく、好奇心のままに次々と動画を視聴するため、集中力・自制心が低下するリスクがあります。
普段、どのようなコンテンツを使っているのか、確認してブロックできるアプリを選びましょう。
3-3.位置情報確認
子どもを犯罪から守るために重要なのが、位置情報確認機能です。子どもが今どこにいるのか、危ない場所に行っていないかをリアルタイムで知ることができます。
危ない場所に行っているときは、すぐに連絡をとって注意しましょう。万が一犯罪に巻き込まれた場合も、早期解決につながる可能性があります。
また、塾や習い事など、あらかじめ設定した場所に出入りするときに通知をもらえるアプリもあります。この機能があれば、ちゃんと決められた場所に決められた時間に行っているか、リアルタイムで確認可能です。
まとめ
子どもにスマホを持たせるのが当たり前になってきているものの、下記のように後悔することもあります。
勝手に決済してしまう
トラブルや犯罪に巻き込まれる
スマホ依存
学力低下・脳の発育を妨げる
スマホを持たせたことを後悔しないようにするためには、教育の徹底と、スマホフィルタリングアプリの導入が有効です。子どもの自制心や判断力では、スマホの不適切な利用を防ぎ切れないため、フィルタリングアプリで半強制的に、制限してあげましょう。
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【参考図書】スマホはどこまで脳を壊すか ー 朝日新聞出版 (2023/2/13) 榊 浩平 (著), 川島 隆太 (著)