懐かしいCDアルバムのジャケット(信藤三雄のアートワーク)
Mitsuo Sindou's ART WORK
信藤三雄さんという、アートディレクターをご存知でしょうか?
私と同世代の40~50代の方々は、名前は知らなくても、手掛けたCDジャケットを見たことあったりするんじゃないかと思います。
いくつか紹介すると
フリッパーズギターの『カメラトーク』
サザンオールスターズの『ヤングラブ』
スマップの『ゴールド・シンガー』
ミスチルの『Q』
松任谷由実さんの『アラーム・アラモード』
などなど、80年代後半〜90年代の音楽シーンでは、信藤三雄さんがデザインに関わったCDアルバムはたくさんあるのです。
信藤三雄さんは、ミスチルやユーミンのジャケットを手掛けていると同時に、フリッパーズギターやピチカートファイブのほとんどの作品を手掛けてたりして、いわゆる”渋谷系”のイメージをアートワークの面で印象付けた立役者のひとりとされています。
ちょっとレトロなフォントと写真の組み合わせのやつなんかは、慣れてくると、信藤三雄さんっぽさが、すぐにわかってくると思います。
ミスチルの『Everything』
ユーミンの『VIVA! 6×7』
なんか、それっぽさが伝わってくるでしょう。
特に印象的だったCDジャケット
信藤さんは、いろんなデザインをしてるんですが、自分にとって印象的だったのは、やっぱり、ピチカートファイブのCDたちですね。
『ベリッシマ!』
『 ボサ・ノヴァ2001』
ピチカートファイブは、そのほとんどのアートワークを信藤三雄さんが手掛けているのですが、中でも、自分的にとって『ベリッシマ!』のデザインがすごく気に入ってました。
モノクロ写真に、配置された色とりどりのアルファベットがお洒落で、こういうタイプのデザインは私の好みど真ん中だったりするのです。
また、『 ボサ・ノヴァ2001』は、画像では分かりにくいのですが、通常のプラスチックケースの外側に、もうひとつ透明なケースを重ねていて、重層的なデザインになってるんですよね。後述の『HAPPY END OF THE WORLD』と並んで、未来的なイメージを持った造りをしてました。
もうひとつ、けっこう印象的だったのはミスチルの『イノセントワールド』です。
ロバート・ロンゴの「アリーナ・ブレイン」に影響されているのは間違いないと思うのですが、露出オーバー気味に青を基調とした写真に、黒のフォントが、ビシッと入ったデザインはカッコいいですよね。
シングルCDという独特の形状に適したデザインだと思うんですよね。
後になって、これも信藤さんのデザインと知って、その幅の広さに感心したのを憶えています。
(アリーナ・ブレイン)
※CDラックに入らない!
素敵なデザインのCDは嬉しいのですが、
時々、自分のCDラックに入らないやつもあったりして、すごく困ったんですよね~
その代表格が
ピチカートファイブの『HAPPY END OF THE WORLD』
いつものプラスティックではなく、ビニール製のケースに収納されているんですよ、これ!
厚みもあって、普通のCDラックには入りませんでした。
コーネリアスの『FANTASMA』
ひとつ前の『69/96』も軟化ビニール製の凝ったデザインでしたが、こちらは、とにかく厚みがかさばって、かさばって....
中になぜかイヤフォンが入っていたという、特別パッケージでした。
普通のCDよりも一回りも二回りも大きくて、扱いづらかったです。
MISIAの『MARVELOUS』
もう、これは、単純にでかいんですよね。
どう工夫してもCDラックには入りませんでした。
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今でも、豪華な仕様のCDが発売されることはありますが、これほど特殊なパッケージが施されていたのは、CDが売れに売れていた90年代ならではのことのような気がしますね。
コーネリアスの『FANTASMA』のイヤフォンみたいなグッズが含まれている例は少ないですが、ステッカーやポストカード、ブックレットなんかが入ってたりすることはよくあって、一つの商品がパッケージされているイメージでした。
最近は、ダウンロードや配信が中心になって、すごく便利になった分、ジャケットを含めたパッケージを楽しむことが無くなったことは、ちょっと残念な事かもしれませんね。
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