精神科へ入院することを決断する ~とあるOLの乳がん日記【116】
116.
入院をするか、しないかについての答えを出すまでの時間が、月曜日までに延びたけれど、相変わらず思考力は落ち切っているし、気持ちは塞いでいるし、時間を延ばしたところで、自分を納得させる答えが出るようには思えなかった。
でもちょうどそのとき、つい数日前に、乳がん患者さんのSNSで助けてほしいというような投稿をしたときに、親身に励ましてくれた人がいて、その人が、よかったら休みの日に会いませんか?と言ってくれていて、会うことになった。
だからその人にも、相談してみようと思って、そう考えたら、そうだ、入院についても、乳がん患者さんのSNSで聞いてみればいいんだと思って、きっと同じように入院したことのある人がSNSにいるんじゃないかと思ったので、一生懸命文章を考えて、質問を投稿した。
SNSは、たくさんの人が利用しているから、質問しても、コメントがつかないと、どんどん下のほうに行ってしまうので、ちゃんと誰かの目に留まりますようにと思った。
そうしたら、しばらくして、少しずつコメントがついてきて、やっぱりガンがきっかけで鬱を発症して、入院したりした人や、メンタル系の病院に入院したことのある人がちらほらコメントをくれたので、それを食い入るように読んだ。
どの人も丁寧に、経緯を書いてくれていて、またアドバイスもくれて、もちろん治るかどうかはわからないけれど、入院すれば治ることもあるんだと、光明が見えた気がして、嬉しくなって涙が出た。
コメントに返信をしながら、もっと情報の詳細を聞きたい人にはさらに質問をしたりして、そういうふうに情報を集めた。
その日の午後は、SNSで励ましてくれていた人と会って、私はもう表情をうまく作ることもできていなかったと思うけど、今の私の状況は、自分も歩いてきた道だからと、その人は言って、今は信じられないかもしれないけれど、必ず治るよと言った。
**
そんなふうに、休日が終わって、月曜日になった。
この日も私はいつものように様子がおかしくて、近所を徘徊したりしていたので、やっぱりその日も、ギリギリまで先生に電話ができなかった。
でも、家族ももう疲労しきっていて、頼れないし、かといって、自分がしっかりしたくても、全然できない状態だったのがわかっていたので、もうどうしようもないと思った。
だから、私は、やっと電話をかけて出た先生に、絞り出すようにして、入院します、と言った。