今のあなたの「I LOVE YOU」の訳し方。(再会の企画vol.1)
コピーライター・作詞家の阿部広太郎さん主宰の連続講座「企画でメシを食っていく(通称企画メシ)2021」第1回の講義から約1年。もう一度、みんなであの熱い日々を思い出したくて。2022年6月25日、オンライン同窓会「再会の企画」を開催しました。「ひだまり」のnoteをお借りして、記事にまとめました。
当日はことばのワークショップを行いました。阿部広太郎さんの著書から「I LOVE YOUの訳し方」と「希望の一文字」をテーマに選びました。運営メンバーで話し合い、選んだテーマです。少しだけ、その想いをお伝えします。
今のあなたなら、「I LOVE YOU」を何と訳しますか?
夏目漱石は「I Love You」を「月が綺麗ですね」と訳し、教え子に伝えたという逸話があるそうです。阿部広太郎さんの著書『コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術』で紹介されているエピソード。
阿部さんは、次のように書いています。
私たちの訳し方
パルテノ買っといたよ! (しょーこ姉さん)
私は、自分のためにご褒美を買うことに躊躇するところがあります。 カップのヨーグルトを、3個入り100円で買える中、1つで100円以上もするパルテノを自分の為に買う事ができません。 それを知っている夫が、パルテノのストックが無くなると、買い足してくれて、「買っておいたよ」と教えてくれます。 大切にしてもらっていると、安心できる瞬間です。
これ、おすそ分け。(ななみん)
「おすそ分け」には、自分が感じた喜びや幸せを、大切な人にも分けてあげたいと思う気持ちが詰まっていると思っています。特に、食べ物のおすそ分けをするという行為は、栄養になるという意味で、その相手の明日をつくる(=明日も、元気に生きていてほしいと願う)行為なんじゃないかなあと考えています。
もう1杯、一緒にのもう (まっきー)
心を許せる大好きな人たちと一緒に飲むお酒は、飲めば飲むほど、自分をほろ酔いにさせてくれます。 それはきっと、気を張らずに、素の自分で楽しくお酒を飲むことができるから🍻 だから、自分から言うことができる「もう1杯、一緒にのもう」という言葉は、私にとっては「I LOVE YOU」なのです。
▼noteでも書きました♪
来年もまた来ようよ。 (文通男)
実体験ではなく設定を考えてみました。まだ付き合っていないけれど、付き合うかな、付き合わないかな、くらいの二人が何かイベントに行き、帰り際に言う言葉です。好きだって言えないけれど、来年という先の約束をする、というシチュエーションを考えたものです。
コーヒー、いれようか? (しょこ)
父となかなか素直に話せない私。コーヒー好きな父と家族にコーヒーをいれることで、心の中で感謝や愛情を伝える機会になっている気がします。また、地元で地震がありしばらく水道も止まった時に、コーヒーをいれてみんなで飲むことで、ほっとできた思い出があります。
早く 会いたいな (ありこ)
もうすぐ生まれてくる娘に。臨月妊婦として、じわじわ湧き出るこの「早く会いたいな」という感情が愛の根源のかなと思いました。 また、里帰り中なので、夫に対しても「早く会いたいな」と思った時に、夫のことが改めて好きだと自覚しました。
あなたなら、大丈夫。 (はるっぴ)
「ただ信じてもらうこと」って、一歩踏み出す勇気をもらえるし、私ならできるかもと思えるし、それって愛がないと、信じる覚悟がないとできないことだと思いました。(信じているから)大丈夫だぞ!といえるのが愛だな~と思ったのでこの言葉にしました。映画『サマーウォーズ』の「あんたならできる」という台詞に、私は愛を感じたのだと思います。
何かあったら連絡しろ (火の玉ボーイ)
転職し東京で働くようになってから、コロナ禍に。地元で働いていた頃は、ほとんど連絡を取り合うこともなかった父が、送ってくれたメッセージです。親って何歳になっても親だし、子どものことが心配なんだということが伝わってきました。これが親の愛情なんだろうなと感じたので、この言葉にしました。
お花をあげる。 (Chisato)
言葉で伝えるのが恥ずかしいので、お花をあげることがあります。お花屋さんで見かけたものを贈ったり、実際に会えない時には、その日の誕生花を調べて、画像を送ったりもします。
なでなで (Chisato)
たまにtwitterのリプライに書いている言葉。弱ったり、悲しんだりしてる方がいたら贈る言葉です。
ごはん食べた?
ごはん行こう。 (しょこ)
台湾では「ごはん食べた?」という言葉が挨拶代わりだと聞いたことがあり、「愛だなあ」と思いました。食べるというのは、親しい人と過ごすことが多い時間。「ごはん行こう」というのも愛ある言葉だなと思いました。
トマト食べる?🍅 (まっきー)
最近亡くなったおばあちゃんの言葉。山奥の田舎に住んでいたおばあちゃんが、私が小さい頃に夏になると、「トマト食べる?」と言ってくれたことを思い出しました。
言葉ではないですが、「会いにいくこと」は愛のつもり。 (はるっぴ)
また手紙書きます (文通男)
海外の人は英文の手紙の最後に「With love」と書くことがありますが、自分だったら愛とはなかなか書けないので、「また手紙書きます」と訳すかなと思います。
コーヒー淹れようか?
おみやげ買ってきたよー! (Shino)
どちらも相手がいるから生まれることばだと思います。
朝起きた時に「コーヒー淹れようか? 」言われると、「眠いのにありがとう」という気持ちになります。また、子どもたちと、お父さん、お母さんにコーヒーを淹れてあげよう、というイベントをしたことがあります。翌朝、参加していた男の子が、お母さんに「コーヒーを淹れてあげようか」と言ってコーヒーを淹れたそうです。お母さんから「うれしかった」という話を聞いて、「愛だな」と思いました。
帰省した時に、家族にお土産を買うこともそうだし、友達や大事な人から「お土産買ってきたよ」と言われると、旅先で思い出してくれてるんだなという思いがうれしくなります。
髪の毛、切りました? (たなべっち)
前の髪型を知っていて、その人に興味がないと髪型の変化に気づけないと思います。ゼミに行くと教授が髪を切ったばかりで、それに3秒くらいで気づいた友達にすごいな、と思って、この言葉にしました。
Uberよりも速いから! (えのちゃん)
私の家から徒歩15分くらいに住んでる同僚が、私が体調不良で休んだときに、「大丈夫!?なんかあったらいってね!Uberよりも速いから!!」と連絡くれて愛だな~~と思いました😊
いい加減にしてよ (チャッピー)
パートナーに対してギリギリまで我慢してしまう私。でももっと長く一緒にいたいと思える人だからこそ、「いい加減にしてよ」で始まる本音が言えるのかなと思います。いつかこの言葉がなくても本音が言えるようになりたいです。
「ねぇ、今度一緒にここに行こう!」 (maki)
↓詳しくはこちらへ。
それぞれの「I LOVE YOU」の訳し方を聞きながら、共感したり、発見があったり。心があったかくなる時間を過ごすことができました。
「希望の一字」のワークについては、また改めてご紹介します。
▼ワークショップのもとになった阿部さんの書籍