アンゴラの美しいゴーストアイランド - ティグレス島
私は、四半世紀もの永きにわたりアフリカのアンゴラ共和国を
度々訪れて参りましたが、
ここには人は住んでいないと聞いたことこそあれど、
このような廃墟島であることや、
その経緯については何一つ知らずに過ごしてきてしまいました。
ここはティグレス島 (Ilha dos Tigres)、
アフリカ南西部、アンゴラ共和国の
なんとも美しいゴーストアイランドです。
アンゴラ共和国最南端のナミベ州の州都である
モサメデス市(旧ナミベ市)から
さらに 250 km ほど南下した、
ナミビア共和国との国境にほど近い位置にあります。
最大延長 35 km2、最大幅10 km2、総面積98 km2の
ティグレス島は、アンゴラ共和国の最大の島であり、
かつては 「ティグレス湾(Baía dos Tigres)」を成す
「ティグレス半島(Península dos Tigres)」でした。
1860年代、ポルトガル本土最南端のアルガルヴェ地方からの
入植者が開拓・定住したこの町の当時の正式名称は、
サン・マルティーニョ・ドス・ティグレス(São Martinho dos Tigres)
現地では
「Vila da Baía dos Tigres」
(ヴィーラ・ダ・バイーア・ドス・ティグレス)
(=ティグレス湾の村)
という通称で呼ばれ、良好な漁場に位置する漁村として栄えましたが、
1962年、大きな嵐により地峡が崩壊、一夜にして陸地と切り離され、
ナミビア共和国との国境を成すクネネ河から送水されていた
飲み水の供給も途絶えてしまい、
住民は移転を余儀なくされ、
その後アンゴラの独立に伴い、
1975年には完全にゴーストタウンと化してしまいました。
島には教会の他にも、
病院、学校、貯水施設、加工工場、住居などの廃墟があり、
現在は世界の中でも
秘境中の秘境の廃墟ツアースポットとなっています。
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ここへの行き方は、
州都モサメデス市から100 km 程南に位置する
トンブア (Tômbwa)市 ↓ を拠点としてキャラバンを組み、
イオナ国立公園 (Parque Nacional do Iona) ↓ をひたすら走り、
37 km 程におよぶ Zona de Risco (危険ゾーン)↓ を一気に突っ切り、
(ちなみにこの危険ゾーンでは、言うまでもありませんが、
無謀な単独行動をすれば、
このような ↓ ことにもなりかねません。)
危険ゾーンを突破したら、ようやくボートで島に渡ります。
ここからは、島の様子をご覧下さい。
ツアーもあるようですし、
今後再開発も検討されているようなので、
廃墟ファンなら下手に人間の手が入る前に、
そこまで廃墟には関心がない方は
リゾート開発がなされてからでも、
一度は訪れてみたい
知られざる絶景スポットかと思われます。
下記は、情報および写真をお借りしたサイト・動画一覧です。
最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。